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忍び歩き、隠れる使用時-10 庭師PC2 INT＋3(済) 設定随時追加していきます。 へらへらしている事なかれ主義。 ひょろりとしたのっぽで、猫背。 頼られることに弱い。 庭師は何を口遊む　生還 虚ろいの写真屋　KPC よもつひらさかカフェテリア　KPC ネコのさばきは突然に　生還 以下徒然。 幼い頃の家族旅行で、妹と2人迷子になった。直前まで一緒にいたのが彼であることと、彼自身が妹に幼い嫉妬をしていたこと、さらに両親が「あの時手を離さなければ」と話していたのを聞いてしまったことが原因で、「妹が居なくなったのは自分のせいだ」と思うようになった。 妹を探す原動力はその罪悪感と義務感と後悔と、少しの期待。家族がバラバラになってしまっている今となっては、妹を探すのは諦めた方がよいのではないか、と思うこともあるが、ほかの過ごし方を知らないのと、「あの子が見つかったら何か良い方向に変わってくれるのではないか」という期待が、自分を縛り付けている。それを自覚している。 ちょっと隔離 「あの時、俺があの子の手を離さなければ、あの子が居なくなるなんてこと、無かったはずなんだ。 ぜーんぶ、俺のせい。だから、俺が見つけなきゃなんないのさ」 昔のことだ。家族旅行の最中だった。よく覚えている。覚えているとも。俺のせいなんだから。 覚えている。妹と手を繋いで歩いていて。ちょっとしたおもちゃに気を取られて。手を離した。少しだけのつもりで。そこで待ってて、なんて言って。すぐそこに親もいたから大丈夫だろうなんて。大丈夫なわけがなかったのに。そしたらあの子が居なくなっていて。どうしようって。探そうと思った。探さなきゃって。そうしたら知らない場所にいて、迷子になって、いつまでたっても妹が見つからないことと、知らない場所にいる心細さに、泣きべそをかいた。 日が暮れることにやっと親と再会できたけど、妹は見つからなかった。 何度も夢に見た。覚えている。とてもよく覚えているんだ。 気付いている。分かっている。それだけじゃないこと。ほんの少しだけ。少しだけ、思ったことがあったこと。あの子がいなくなれば、母さんも、父さんも、俺を構ってくれるんじゃないかって。そういう気持ちがあったこと。だから、俺は、あの時、手を離したんだって。気付いているんだ。 俺は家に帰れたけれど、あの子は家に帰れなかった。あれ以来、1度もあの子は家に帰って来れていない。俺のせいさ。俺が手を離したせい。俺があの子を大切に出来なかったせいだよ。よく分かっている。 両親はそれからも必死になって妹を探していた。何年も何年も必死になって。必死すぎて。ある日プツンと糸が切れたかのように力尽きた。 母親はいつからか後悔ばかり口にするようになって。父親は次第に家にいる時間が少なくなっていった。 俺は、俺はというと。俺が手を離したせいなんだから、俺が見つけなきゃって。その一心で頑張って。帰ってこれない妹が心配な両親を少しでも安心させたくて。 そうすれば、両親も昔みたいに戻るんじゃないかって。もう思い出せない、あのころの、普通に戻れるんじゃないかって。 そんな、夢物語を信じて、必死になって、警官になった。 その頃にはもう、俺の家族は、もう家族と呼べないほどにバラバラになっていた。幼い妹が笑う姿が映る写真をぼんやりと見つめるだけになった母親は、病院へ入った。離婚届だけを置いて立ち去った父親とは、1度も連絡を取り合っていない。 妹を見つけなければいけないのに。妹が帰ってくるための場所はなくなってしまった。その事にどうしようもない虚無感を抱えているけれど、俺は、俺には、これしかないから。これだけしかないから。俺は、妹を探し続けなければいけない。 だって全部、俺のせいなんだから。

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