タグ： YHC 無次郎

　シングルマザーである母、香織の下に生まれる。父は死んだわけでは無く、彼女は不貞の子であったのだ。氷真が生まれたことにより、母は父に捨てられることになる。表面上の親子関係はあったものの、幼い頃から母の愛情がないことは分かっていた。 　中学の頃から家に居づらくなり、夜の街を遊び歩くようになる。かと言って友人が居る訳でもなく、一人でバイクを走らせるのが常であった。少女の夜遊びは絡まれることも多く、その経験から若干の喧嘩殺法の心得がある。とは言ってもプロに敵うような腕前では決してない。 　中学3年の秋、母である香織が事故によって死亡する。途方に暮れるかと思われたが、驚くことに母は生命保険の受取人を氷真にしていたのだ。これが義理によるものか、母親の情によるものだったのか、彼女には判別することはできなかった。やけに手際の良い保険会社にも、そういうものだとしか言われなかった。 　勉学に不足ないだけの遺産を手に入れた彼女は、N市へと引っ越すことにした。N市を選んだ理由は特にない。ただ、元の街を離れたいという心が無意識に働いたのだ。 　素行を直そうと思ってはいるが、ストレスが溜まるとつい夜の街へ繰り出してしまう。バイクは処分したが、母に買ってもらったキーホルダーの付いた鍵だけは、未だ彼女のポケットで揺れている。 　友人もおらず、母が氷真の女性らしさを嫌っていたので一人称は僕。仕方ないね 　感情が昂ぶると口調が普段より男っぽくなる 　N市立高等学校2年生。藤崎、赤羽とは別のクラス。天文学部に所属しているが、部としての活動は殆ど行っていない。UGNに対してはあまり良い感情を持っておらず、内情についても殆ど知らない。藍野、雷禅の要請があった場合はUGNへ協力する姿勢を見せる。 　こと白兵戦に於いては無類の強さを誇る。覚醒して間もないにも関わらず、サラマンダーのエフェクトを使いこなし攻守共に高い水準の能力を持つ。特に、賢者の石を覚醒させた一撃は考え得る限り最高の破壊力を持つ可能性がある。

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