タグ： 闇をゆく者達の宴

放浪者ベース　選択：芸術（ギャンブル） 俺/キミ/キミたち 趣味：オカルトスポット巡り、神社参り、読書 「俺には…博打の神がついているｯｯｯ!！」 「神様がついてくれてるからきっと大丈夫！」 「見た目より力はあると思うよ。試してみる？」 「…それ、本気で言ってる？なーんてね！ビックリしたかな？」 結構フランクな話し方をする…爽やかでフランクな青年って感じ…？ 全国のオカルト話を聞きつけては神出鬼没に現れるひょろっとした見た目の青年 そのことをブログに書いている。完全なる自己満足である。 元オカルトスレ常駐2ちゃんねらー。 ブラック企業に就職してからは余り見る機会がなくなったものの、中高と現地凸しに行ったりしていた根っからのオカルト好き。 あ、別に野宿はしてないです。金ならあるので。 天性のギャンブラー。しかし才能が開花したのはつい最近のこと。 出身が樹海だと吹聴しているがあながち間違いではない。なぜなら、彼は一度自殺を試みた身だからだ。 きっかけなどない。きっともう限界だったのだ。―――死のう。よし、思い立ったが吉日だ。 気がつけば樹海にいた。ああ、なんと陰鬱な森だろう。まあ死にに来てる人がたくさんいるのだからそれもそうか。 ここならいいだろう、最期くらい誰にも見つからないような、それでいて眺めの良い場所で死にたい。 そうして彼は太くガッシリとした枝に紐を結びつけ、―――首を、通した。 薄れゆく意識の中、彼は、こんな事をするくらいなら人生でなにか大博打をしておけばよかった…と悔いた。 その瞬間、折れそうにもないだろうと選んだ枝が根本からポッキリと折れた。 「あれ、俺死んd…生きてるぅ！？」 彼は奇跡的に生き延びた。枝の中が腐っていたのだろうか？でも葉が生い茂ってたし…　 彼は考えるのをやめた。心持ちは自殺を試みたあととは思えないほど清々しいものだった。 あれほど陰鬱として見えた樹海が見違えたように輝いて見える。 そうだ、生きたことを神に感謝しなければ。思い立ったが吉日だ。 ―――そうして彼は、会社をやめた。ついでに訴えてやった。 以上が彼の旅打ちとなるきっかけだ。私財をすべて売り払い、購入したものはオフロードバイクと、その関連品。 荷物は必要最小限のものと、本が一冊。　さあ、神様の元へと会いに行こう。ついでにオカルトにも。

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