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わたしの隣には、いつもお兄ちゃんがいた わたしたちはふしあわせらしいけど お兄ちゃんとの生活はしあわせにあふれていた わたしの隣には、お兄ちゃんだけがいた わたしたちはしあわせだけど おとうさんやおかあさんがいないのはふしあわせだ そんなの嘘 お兄ちゃんさえいれば、兄だけいればいい だってふたりでいればさみしくないもの わたしたちはこどもだから生きていくのは大変 わたしが歌をつくって、お兄ちゃんが曲をつくる 毎日、お兄ちゃんのギターにあわせて私が歌う そうしてその日暮らしをしていく そんな日々がずっと続くと思っていた ある日、お兄ちゃんはわたしの目の前で死んじゃった 酔っ払いからワタシを守ろうとして死んじゃった 酔っ払いをなだめようとしていたお兄ちゃんは 酔っ払いの持ってたビール瓶で殴られて死んじゃった お兄ちゃんの最後の言葉は「幸せに...なれ...よ」だった 直前までお兄ちゃんだったものは、もう動かない ワタシのお兄ちゃんは、壊れちゃったみたいだ それからのことはよく覚えていないが 誰かが通報したのか警察が来ていろいろなことを聞かれた その日は警察署に泊まった 不思議と涙は出なかった お兄ちゃんと一緒に心も壊れちゃったのかな 次の日、家に帰った それからは生きるためだけに生き続けた 数か月後、ワタシのお父さんを名乗る人が来た その人は言う 「君のお母さんには申し訳ないことをしてしまった。どうしても家の意向に従わなければ～～（以下略）～～～」 どうやらお母さんはワタシがおなかの中にいるときに顔にやけどを負ってしまい この男の人の実家の人たちに離婚するよう迫られて 元々顔にやけどを負って弱っていた心がさらに不安定になってしまったらしい 最終的に離婚し、ワタシを産んだ後に自殺したらしい なんやかんやあって引き取られることになった なんかこの男の人の今の奥さんってひとがいろいろ言ってたけど 男の人がなんかなだめていた それからは住み込みでお手伝いをすることで住まわせてもらった 男の人はワタシを子供として認知したいらしいけど 今の奥さんが許さないようだ 数年後、この生活にも慣れてきて何も感じなくなっていた 数日前からワタシを引き取った男の人の家族は旅行に行っている ワタシはお留守番 ひとりでいるとなぜか兄のことを思い出した そうしているとお手伝いさんが飛び込んできた どうやら旅先で事故に巻き込まれて全員死んだらしい みんな仲良く壊れちゃったみたい こうして、ワタシはシアワセになった 男の人の遺言書によるとワタシにも相続権が与えられていたらしく みんな壊れちゃったから全部ワタシにくれるんだって それからのワタシはシアワセを享受した お金はたくさんあるし、お金を使えば、それ以上になって戻ってきた わたしの隣には、いつも兄がいた わたしはふしあわせらしいけど 兄との生活はしあわせにあふれていた ワタシの隣には、たくさんのひとがいる ワタシはシアワセらしいけど 兄は隣にいないのはフシアワセだ そんなの嘘 お金さえあれば、笑顔を張り付けて媚び諂うだけの他人がいればいい だってみんないればさみしくないもの それも嘘 兄さえいれば、幸せだった そう、兄さえいれば幸せだった ワタシはなんでも持っているけれど わたしは何にも持っていなかったけれど あの時のギターはもうどこにもない あの時のしあわせもどこにもない こんな日々がずっと続く あの日、兄はわたしの目の前で死んじゃった 酔っ払いからわたしを守ろうとして死んじゃった 酔っ払いをなだめようとしていた兄は 酔っ払いの持ってたビール瓶で殴られて死んじゃった 兄の最後の言葉は「幸せに...なれ...よ」だった ワタシは今、シアワセらしい 本当に、本当に？ わたしのしあわせは、あの時に壊れちゃったみたい ワタシはシアワセ？ 兄はしあわせになったねと笑ってくれるだろうか あぁ、お兄ちゃんに会わないと... あぁ、お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャン ねぇ、オニイチャン、ワタシ、シアワセ？ 気づくと一冊の本と宝石？のようなものを持っていた 錯乱している間にいろいろなものを壊したりしていたようだ 相続した書斎の芸術品などが軒並み壊れてしまっている どうやらこの二つのものは飾ってあった絵画の後ろにあった空間に入れてあったようだ なんで、こんなもの... あぁ、これでオニイチャンにあえる モウこんなセカイなんてイラナイ オニイチャンノイナイセカイでしあわせにナレルハズがナカッタンダ ダカラオニイチャンサエイレバイイよね ワタシトオニイチャンダケノセカイ💛

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