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セットアップでC4作ってつっこみたい ＜ガーデン関東支部へ左遷された経緯＞ 元々スペックカラーは瞳に現れ、その海のような深く美しいブルーでコールサインは「オーシャンブルー」と呼ばれていた。 しかし後述の事件で体のほとんどを失い、頭部以外を義体化。 その影響でオーダーとしての力の大半が失われ、スペックカラーも美しいブルーからパープルに変色してしまった。 オーダーとしてのランクの低下。サイボーグ化した身体。周囲からの同情や蔑みの目。 その後まもなく、GARDEN近畿支部（京都支部）から「ダルブルー（くすんんだ青色）」へのコールサインの改定が下され、同時に関東支部（東京）に左遷される運びとなった。 シルバーハンドさんのファン。 ＜生い立ち＞ 東京都の一般家庭に生まれたが、高校3年生の夏オーダーとして覚醒。物質転移能力を得た。 早稲田大学へ進学しようと考えていたが、GARDENが経営するGARDENアカデミーの大学部に進路変更。 GARDEN関東支部の現場にインターンで派遣されつつ、学業に励んだ。 大学生3回生の夏からロシアにオーダー留学。その後卒業までの１年と半年の期間ロシアで過ごすことになる。 現地で銃や近接武器の扱いを教わり、ボストチヌイ宇宙基地で宇宙船操縦のライセンスをを取得。 現地ではGARDENロシア事務局事務局長エレーナ・ヤー・コヴレヴナ・フィロウ（発火能力：ランク12）から指示を受けた。 エレーナとはウマが合い、プライベートでロシアの町で遊びまわったりもしていた。 充実したロシアでの留学生活は続いていき、大学卒業と日本への帰国の日は刻々と近づいていた。 ＜事件＞ そして事件は起こった。 日本へ帰国する前夜。鳥居とエレーナは別れを惜しみ、ふたりはモスクワでしこたまウォッカをあおった。 エレーナも鳥居の故郷、日本に行ってみたいという話になるのは自然なことで、ふたりはボストチヌイ宇宙基地へ向かった。 本気でロケットで日本観光をするつもりなどなかった。 しかしふたりはべろんべろんでｷｬｯｷｬとロケット操縦室で飲みまくり、何かの拍子でロケット発射ボタンを押してしまう。 突然響く離陸カウントダウンに宇宙基地の皆さんは飛び起きて発射場に駆けつけてきた。 燃料は積んでいなかったので飛ぶはずがないのだが、酔っ払いの二人にはそんなことには気づかない。 ふたりは「このままじゃ飲酒運転で捕まる！」と大慌て。 エレーナは叫ぶ。 「このままじゃふたりとも捕まるわ！逃げるわよ！宙へ！」 鳥居の制止も聞かず、エレーナはロケットから飛び出し、外部のエンジン（火を噴くとこ）にしがみついた。 エレーナは渾身のオーバーブーストで、自身の発火能力を発動。 エレーナがオーダーエンジンとなり、通常ではありえない加速度でロケット発射は成功した！湧き上がる歓声！ しかし、たとえオーダーとて、宇宙空間で宇宙服無しで生存できるかは確認されていない。 大気圏でエレーナは鳥居に、通信端末で語り掛ける。 「どうやら私はここまでみたいね…」 鳥居も船内の通信端末で応える。 「そんな…！」 「今からオーバーブーストで日本までのエネルギーを放出するわ。ちゃんと故郷へ帰るのよ。 貴方との任務とか遊ぶの楽しかったわ。同年代の子は、わたしの肩書に気が行って、ちゃんと目を見て話してくれないの。 異国のあなたが、わたしの初めての友達だったわ。」 「わたしも！はじめはロシア物騒で怖かったけど、エレーナが居て、みんなも良くしてくれて！とっても楽しかったよ！！ また今度は日本で会おう！絶対会おう！今度はわたしが日本を案内するから！」 「もちろんよ！またロケットかっぱらってでも会いに行くわ！」 「飛行機で来てね！種子島遠いから！！じゃあ・・・」 「じゃあ・・・」 「「 ダフストレーチ ！（また会いましょう！）」」 ふたりの別れの言葉が重なった瞬間、爆発的な推進力を鳥居は感じた。同時に悟る。エレーナが去った。 鳥居は悲しみ、涙を流し、しこたまウォッカをあおった。 時は流れ、日本、京都駅前、日本時間の昼１２時ごろ。 一体の強力な飛行型ネフェリムが京都タワー上空500mに現れた。 突然のネフェリム来襲に民衆とGARDENは戦慄したが、ネフェリム出現の２秒後、一基のロケットがネフェリムに突き刺さり、これを撃破。 ロケットそのまま京都タワーを破壊し、地面に突き刺さった。 もちろん酔っぱらって運転をファンブルした鳥居の乗るロケットである。 鳥居は即座にGARDENに救助され、体の大部分は失っていたが救命措置として全身の義体化を施し、なんとか一命をとりとめた。 これがのちの世に残る「京都タワー瞬間建て替え事件」である。 現在では京都タワーの代わりにこのロケットが突き刺さって観光スポットとなっている。 ＜その後の顛末＞ とりあえず町のみんなに喝采を浴びた鳥居は現地人の推しでそのままGARDEN京都支部に所属に配属されることになった。 しかし京都支部は困った。 確かにネフェリム撃破して被害は最小限だけど普通に領空侵犯だし飲酒運転だし…。 オーダーのランクも最低レベルになり、使い物にならなさそうなので、鳥居がインターンしていた関東支部に丸投げすることにした。 こうして全身義体化したオーシャンブルー改めダルブルーは、GARDEN関東支部に左遷される顛末となった。 悲しい事件である…。

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