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X2U大正文豪×現代探索者　HO2 心理学部所属の大学生。特に心理学に興味がある訳では無い。バイクでツーリングするのが好きだが、自前のバイクが無いので、バイクを使用するバイトを取っては荒い運転などを理由にクビにされる。 以下HOバレ ①失っている感情は「哀しみ」 ②エピソード 小学6年の時に母を失ったが、通夜、葬式で全く涙を見せない姿は父、親戚に気味悪がられた。 噂が広まったのか、学校でも近づく人はいなくなった。 母が死ぬまでは、ごく普通の家庭だった。 少しヤンチャなガキだった自分と、いつもぼーっとしてた妹、寡黙な父と気は弱いが優しい母の、ごく一般的な四人家族。 母は病気で死んだ。大したことはないとほっといた症状が悪化しての結果だった。 その日の内に行なわれた通夜で、寂しさや喪失感はあれど、哀しみを感じていないことに気づいた。初めは実感が湧いてないだけだと思っていた。 葬式でお悔やみの言葉を述べる親戚を見ても、涙を堪える父の姿を見ても、生気のない母の顔を見ても、死んでしまったのか、と思うだけだった。 ふと、父が自分を見ているのに気づいた。 ＿＿化け物を見る目だった。 それ以来、親戚に噂でもされたのか、学校でも友人はいなくなった。それすら、特に何とも思わなかった。 咲間葉雪の小説を読んだのは中学3年の頃。何を読もうが大した感想も抱けない自分が、初めて涙した。何故涙が出たのかはわからない。ただ、ひどく感情を揺さぶられたと感じた。 ＿＿もし、「哀しみ」が欠けていなければ、この涙の理由がわかるのだろうか。 初めて、欠けた感情を惜しく思った瞬間であった。

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