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　月弥が高校生(16)、妹の晴海が中学生(14)の時に実家が放火に遭い全焼、両親は月弥たちを逃がそうとして焼死、自分は焼けて倒れてきた瓦礫から妹を庇って額に裂傷と背中等に火傷を負い、妹は火の粉が両目に入ったのか焼けてしまい全盲となった。 　保護者を失った二人は父方の叔父の家に厄介になることになるが、怪我の入院期間と、突然光を失うこととなった妹が暫く精神的に危うかったため傍に居てやらなくてはと高校を中退。 　満たされていたはずの一家が突如としてバラバラになっていく。両親を奪われ、妹はこんなにもボロボロになり、笑顔もなくなった。 　自身と妹のことで精一杯だった月弥に、時が経つにつれじわじわと、沸々と、沸き上がったのは『放火犯に対する怒りと憎しみ』だった。 ―――犯罪者は許せない。俺が裁く。 　それからというもの、月弥は昼間働きながら夜間学校に四年通い、卒業後、司法予備試験対策に評判のある予備校へと通って一年後には予備試験に気合いの一発合格。さらに一年四ヶ月の司法研修を経て二回試験にも一発合格。 　両親を奪い妹から光を奪った放火魔のような犯罪者たちを絶対に許してはならない、と言う執念からのストレート合格だった。 　そしてこの時点で叔父夫婦にはこれ以上の負担はかけられない、と感謝を告げて家を出ることにし、妹を連れて市内のバリアフリーマンションで二人暮らしをはじめる。贅沢ではないまでも、ごく普通の暮らしができる蓄えはアルバイト掛け持ちの賜物であった。 　その犯罪者に対する怒りと執念は正義感の強さと認められ、無事面接にも合格して検察官へとなった月弥は、積極的に傷害や殺人などの凶悪犯罪の捜査と起訴に名乗りをあげて順調に経験を積むことになる。 　五年経験を積めば一人前の検事と言われる通り、ある程度周囲からの信頼を得て、妹を守りながら、犯罪者は許さないときっちり仕事をこなして今日まで過ごしてきた。 ◆◆◆ 職業技能で指示されていた一つ自由に獲得する技能について。 ●取得した技能 ・組み付き…傷害や殺人を扱うことが多いため、荒事になることも少なくない。犯人やその周辺人物が暴れるのを取り押さえるうち組み付きに少し技術がついた。 ●興味ポイントで取得した技能 ・回避……居酒屋での経験の賜物。暴れる酔っ払い対応で身に付いた。 ・キック……新聞配達などの足を使ったアルバイトの賜物。脚力が鍛えられたらしい。あと酷すぎる酔っ払い返り討ちにしたりもした。 ・聞き耳……注文を聞き逃さないよう、また客の会話などから必要なサービスを判断するうち些細な会話も気にするようになったことが要因。 ・目星……細かい所、些細な変化を見つけてサービスに繋げることで店員としての信頼を勝ち取っていた。

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