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経緯はいいから、傷の具合は？ それぐらいは見ればわかる。 情けない声をだすな。 ……ほら、大丈夫だから。次からは気をつけろよ。 誰に対しても不機嫌そう顔で接する。が、瞳の奥は少し優しげ。 一人称は俺、二人称はお前。荒っぽい口調。 基本的に人の意見を否定することはない。 ◯赫以降 優しく、柔和になった。 子供ができたんです、と穏やかに笑うようになった。 結婚はしていないが、色々と詮索されることもあるためフェイクとしての結婚指輪を買うか検討中。 父方の祖母がイギリス人のクォーター。 利き手は右。AB型Rh-。 誕生日は4/27。 神前未の、双子の弟。 2015特徴表 「珍しい技能」：製作＜折り紙＞に+70％ 経験シナリオ 「どちらかが死ぬ」 「食事は生命の源です」 「赫」KPレス 以下シナリオのネタバレあり 遠い幼い頃の、忘れられない記憶。 薄暗いクローゼットの中、息を殺して隠れていた。兄の、出てきてはいけないよ、という言葉だけを頼りに。 扉の外からは兄をなぶる強盗犯達の声と、「弟なんていない」「僕は独りっ子だよ」という兄の苦しそうな喘ぎ声が聞こえてくる。 それでも、出てきてはいけないよ、と言われたから。だから、隠れていた。 兄の言葉は絶対だったから。 全てが過ぎ去って、兄がようやく目を覚ました時。 兄に、弟の記憶はなかった。 その日、両親は二人とも殺され、二人別々に親戚に引き取られた。 とはいえ兄は入院が必要なほどボロボロにされており、生死をさ迷うほどだった。 顔にこそ傷はないものの、その幼い身体には一生痕が残るほどの傷が大量にあった。 血液が足りなく、幼い卯は同じ血液型であったが、身体が小さく何もしてやれなかった。 兄のためなら全て差し出すと言ったのに。 結局、兄は一命をとりとめた。 卯は何もできなかった。 ただ、兄が生きていた。 現在記憶のない兄には「偶々顔がそっくりな親戚」として接している。 人の口に戸は建てられず、弟だと知っている人間も多い。 それでも、兄にとって俺はもう弟じゃないという事実があった。 卯を引き取ったのは父方の家系。 名字は神前ではなかったが、そのまま名乗りたいと卯が言うと受け入れてくれた。 養子であったが優しく、時に厳しく「愛」を持って接してくれた。 好きに、自分の人生を生きてくれと笑顔で言われた。 そんな暖かで優しい「愛」を、俺だけが享受してしまっていた。 「どちらかが死ぬ」 誰にも選ばれない。誰にも覚えていて貰えない。嘆いてみせたって、なにもしない変わりはしない。あのとき望んだ通りに、記憶は失われていく。選ばなかったのは、覚えていないのは、俺もだった。 歯噛みしながら書き留めた記憶は既に他人事で。『俺はまた兄弟を救えなかったのか』、なんて鼻で嗤ってしまう。 幸福とは、命とは、救うとは。 俺は思い違いをしていた。酷い傲慢だった。俺ならば幸せにしてやれるとでも思ったのか？愛を教えられると思ったのか？救ってやれると、本当に思っていたのか？ 俺の原点を思い出せ。 俺は、何もできずに見ていただけ。 ただひたすらに無力だ。 「食事は生命の源です」 事故にあったが、五体満足で帰ってくることができた。 状況を鑑みると、多少の筋力の衰えや腕の違和感などはこの程度で済んで幸い、といったレベルだろう。 あんな事故に巻き込まれる原因をつくったのは俺なのに、春彦は俺のせいじゃない、と言ってくれた。 ……まぁ、別に俺も、俺だけが悪い、って思ってるわけじゃないけど。でもまぁ、あいつに怪我がないなら、よかった。 本能的シンパシー：自身の一部を分け与えた日ノ出春彦に親近感・安心感を覚える。 「赫」 エンド：赫 自ら産み落とした、自らと同じ姿をした“子”がいる。 いとしい、いとしいおれのこ。 あいしてあげる。こんどこそ、だれにもきずつけさせないよ。こんどこそ、おれがまもってあげる。 いいこ、いいこ。あいしてる。 おれのいとしいかぞく。 おかあさん。だいすき。 おれも、あいしてるよ。 子について：異形の神の幼生(マレモンp.134) 名前：申（かさね） 子とまぐあいを続けるが、幸いそれ以降孕むことはない。それも愛だと思うようになる。 そのおかげで春彦の愛も否定しなくなるし、優しく穏やかになる。兄と似たような壊れ方をする。 でも、もう誰にも傷つけられない。傷つかずにすむ。そして、傷つけることもない。 幸せだね。

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