タグ： 案山子ダブクロ

国語数学理化社会英語芸術全てにおいて芳しくない悩める高校生。進学が危うい。将来の夢は料理人。この家の長男が家業を継がない訳にはいかぬ事にはまだ気付いていない。 陰陽師がどうの、とか、家督がどうだ、とか。そういうことはいくら聞いてもどうにも重要性が理解できない。やれ憑き物祓いだ、化物が出た、だ。陰陽師らしい技など何も使えない。それっぽい言葉を唱えながら力任せに原因を殴り、それで何とかなってきた。 UGNの診断に依ればキュマイラ・ウロボロスのシンドロームを発現しているらしいが、影の一つも操れず、其れらしいエフェクトを自力で発動できた試がない。只、その診断を結論付けたのは彼に憑りつく狐面の影……輪廻の獣と呼ばれる症例が認められたため。狐面は彼の夢、鏡の端、時には実体を伴うかのように彼の傍らに現われ、そして、『母』と名乗る。彼の出生時には実体を伴って出現したため、一家総出の憑き物祓いが行われるも失敗。以来、彼はこの狐面と生を共にしている。

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