タグ： おわたん号 医者

個人的な技能→図書館 一人称：僕 声の起伏が無く、クールな印象を持つ女性……なのだが、身長と言い見た目と言い体格と言い、男子中学生だとよく勘違いされる。 最近は間違われると「ウンソウダヨー」と流すようになった。 外科医の実力は申し分なく、実力のみで上り詰めた。 好きなモノは金麦に枝豆に焼き鳥。実におっさんだ。 両親が医師と看護師の医療ハイブリットな外科医師一人っ娘………だった。 14年前の火災で両親が築き上げた病院が全焼し、両親も火災の最中亡くなってしまった。 火の海の中、母の声が聞こえた。「私たちは患者を助けるから！」「コウは早く逃げなさい！」「どうか、自分の道を歩んで」 火の海の中、父の声が聞こえた。「忘れるな」「この事件は」「ただの事件じゃない」 「この日記を、この声を、この事件の元凶に……その遺族に渡すんだ」 彼女自身の髪が燃える。その熱さよりも、父の声がしみ込んでいく。痛みを感じる。……恐怖を感じる。 この事件の後、彼女は髪を伸ばすことを止めた。あの時に燃えた髪はきっと、この事件を乗り越えろというお告げなんだろうと…。ならしっかりと全てを切り捨てよう。 これから先も、強く生き抜くために。夢を叶えるために。 両親の意志を受け継ぎ、何が何でも医者となる道を選んだ。両親のような「どんな命も救う医師」になるために。 そして、父から受け継がれた日記と声…ボイスレコーダーを持って、まだ知らぬ元凶と、それに大きく関わる遺族と出会うために。

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