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「表現者なんてキレイなもんじゃないわ。自己顕示欲を見せてるだけのセックスよ。どれだけ皆に評価されるセックスをするかってだけの話。」 「ダンスなんて表現と感情の泥沼。評価なんて出来ないのに誰の表現が一番かなんて決めるんだもの。ま、だからこそ優越感があるんだけどさぁ。」 夕暮直緒は競技ダンサーである。 背が高くしなりが良い体が表現する楽しさ優雅さ激しさ傲慢さが審査員の目を奪う。 パートナー兼リーダーは番条雅彦(ばんじょう まさひこ) フランス人の祖父とイギリス人の母を持つ父番条雅宗と、純日本人の母 番条彼方の息子である彼とは13歳の時に出会い今までで最高なリーダーだと思っている。 夕暮直緒は主婦の母、夕暮智(ゆうぐれ とも)と弁護士の父、夕暮アヤギ(ゆうぐれ あやぎ)の間から生まれた一人っ子。 智とアヤギは大学の競技ダンスサークルで出会い意気投合し結婚。 智は自由奔放で良く笑い感情をすぐ口に出すタイプの人間で、アヤギは何でもキレイにマニュアル通りにやり個人の事だと言葉が足らないタイプだったが智の「言わなきゃなんもわかんないよ。喧嘩、させてよ。」という一言で好意やしてほしい願いをよく口に出す男性になった。

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