タグ： 板井厨房

「う、あ……あ、麻月香住ですっ。がが、頑張ります！」 　UGNチルドレン。おどおどしている少女。緊張に弱いのか、常に手や声が震えている。 　農家の一人娘として生まれた。生まれつき身体が弱く、力の強い後継ぎの息子を望んでいた両親からは邪険に扱われていた。オーヴァードに覚醒してしまうと両親の当たりはますます強くなり、怪現象を聞きつけてきたFHエージェントに売り払われた。 　それからしばらくはアパートの一室にて、軟禁状態でとある労働を行わされていたが、FHの薬物販売ルートを辿っていたUGNによって保護され、その恩を返すためチルドレンとして仕事をしている。 「こ……怖い……月が……こっちを、見てて……！」 　生い立ちのためか、精神に不安定なところが見られる。軟禁されていたマンションの窓から見えていた満月がトラウマになっているようで、月がなくとも夜になると『誰かに見られている』という恐怖を露わにする。 　チルドレンには特殊な生い立ちが多いため、こういった症状は珍しいことではない。こと彼女に関しては、症状に対処する方法も確立されているのだ。今はもはや夜の恐怖が彼女を苛むことは無く、その心は常に幸福な花畑の中に── 「あは、あはははっ、お空、見て、お空！　こんなに近くに落ちて来てる！」 ・ビルドコンセプト 　ヒーラー兼アタッカー。戦力が中途半端になるのは仕方がない。 ・成長方針 流血の胞子：火力方面 クロスバースト：強いけどこのままだと雨粒に噛ませられません ソーマの雫・砂の鎧：回復方面 コンセ：ミドル方面 　両親からの愛を受けられなかった彼女が願ったのは、“幸福”。レネゲイドウィルスはそれに応え、彼女にその手段となる能力を授けたのだった。 　彼女のエフェクトは、未知の花を咲かせること。その花粉には、人体に吸引されると著しい多幸感と運動能力の向上をもたらす成分が含まれている。他のエージェントの助けにもなる有用な能力なのだが……その商品価値に目を付けたFHによって、長年密室で花を育て続けた彼女は、完全にこの成分の依存症に罹っているのだ。普段の様子は、その副作用であると考えられている。 　エフェクトを使わせれば、彼女の不幸は消え去る。しかしそれが正しいことなのか。奪われ続けて最後に残った、たった一つの彼女の“幸福権”を認めるべきか否か。未だ結論は出ていない。 「おとうさんー、おかあさんー、カスミは幸せです！　幸せですーっ！　あはっ、ははっ、おとうさん幸せ、あははは……」

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ