タグ： 雨落

■通過シナリオ ・嗤う人間師 ・知らない地獄で待っている ノア・ハイドランジア （Noah・Hydrangea） 命令に忠実に任務を遂行する警察の犬。常に冷静沈着で、任務を最優先にしており、基本的に必要なこと以外は喋らず、いつも無表情。その姿はどこか機械じみている。仕事以外、眼中に無いようだ。 同僚に人の心がないのでは？と言われることもしばしば。 ＊ ノアはとても情熱的な人だった。正義に燃える人だった。市民の心に寄り添う、良い警官だった。 間違っても、任務のために誰かを犠牲にしたり、傷つけたりする人ではなかった。冷たい態度をとることも、心無いことを言う人ではなかった。警察に入ったのも、たくさんの人を救うためだ。自分の正義を信じていたからだ。 ノアには警察学校時代に仲良くなった親友がいた。アイリスという。アイリスとはとても気が合い、正義の方向も同じで、警察に入ったあとも同じチームに配属され、日々熱心に、仕事に勤しんでいた。 しかし、それから3年も過ぎた頃だっただろうか。任務中、どうしても上からの指示に納得いかず、ノアは命令を無視して突っ走ってしまう。しかし結果としては敵の罠に嵌る自体となり、途中でアイリスが撃たれ、意識不明の重体となった。彼女自身も大怪我をしたが、奇跡的に目を覚ました。しかし、アイリスが目を覚ますことは無かった。弾丸の入った場所が悪かったそうだ。一命を取りとめたとはいえ、植物状態になってしまった。 ノアが目を覚ますと、命令無視をしたのはアイリスになっており、任務の功績は全て彼女のものになっていた。そのお陰で歳若くして異例の昇進をし、刑事になる結果となってしまった。 彼女は罪悪感に苛まれた。 「私が上の命令を無視したから、アイリスがあんなふうになってしまったんだ」と。もうこんな思いはしたくない。アイリスの現状が自分のせいである事に、ノアは耐えられなかった。自分の意思で動くということは、自分が責任を持たなければいけないのだと、その時初めて気がついた。（ああだったら、ただ命令を聞いて動くだけの方が、よっぽど楽だ。）それ以来彼女が任務に感情を持ち込むことはなくなった。心を──閉ざしてしまった。彼女の意思に関係なく、任務は遂行される。たとえ心で納得のいかないことでも、彼女はただただ命令に忠実に従い任務を遂行する。そうして従順な警察の犬となった。そこに彼女の意思はない。意図的に無くした。これ以上、自分が傷つかなくていいように。誰かが傷ついたという事事実が、自分のせいでならなくて良いように。ただ、任務だから、やる。それだけだ。それ以外無いのだ。 週に一度は必ずお見舞いに行くようにしている。聞こえることは無いとわかっていても、話しかけずにはいられない。 ノア:自由 ハイドランジア: 紫陽花の学名。花言葉「冷酷」「悲嘆」

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ