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特記：作品の得意分野としている技能に＋10％のボーナス 特徴表6-8「マニア・コレクター」 コイン、本、昆虫、芸術、宝石、歴史的遺物などを収集している。任意のコレクションを1つ決めること。その筋では有名人であり、〈幸運〉ロールに成功すれば相手にも共感を得られて、感動を与えられるかもしれない。 →行方不明中のホラー作家、深郷田先生の出版されたものから期間限定で掲載されたものまでのホラー小説全種。 要約： 　弟の死を境に、月英　祐（げつえい　ゆう）というペンネームで小説を書いている。ジャンルはオカルト一筋。無料掲載サイトで投稿を始め、今では一定数のファンが付き頻度は低いものの定期的に文庫本を出し生計を立てている。深郷田尊のファンと公言し行方を捜している。 青海神楽とは小説の資料集めの際に歴史資料館を利用したことがきっかけで、通い詰め意見交換をしている内に仲良くなった。 経過シナリオ ・誰が為に神は降臨す　トゥルーエンド ここから下は読み飛ばして貰って大丈夫です 背景 　一般家庭に生まれた長女。2つ下に心臓病を抱えた弟を持っていた。 運動も勉学も人並みにやれていた文だが、弟は小学生になる前から入院生活を送っている。 友人の誘いを断り毎日お見舞いに行く日々。ある日、弟がボクサーになりたいと夢を語るも、運動の出来ない体という現実に打ち伏している様子に耐えかねて、代わりに俺がボクサーになると宣言し、親の反対を押し切りボクシングを始める。中高の青春はボクシングジムと弟の入院する病院の行き来で幕を下ろす。 　文が女性ボクサーとして名前が売れ始めた頃、体の弱さは関係ないからねと精一杯の笑みで弟は小説家になると文に打ち明ける。皮肉にも入院生活の日々で得た知識量は専門家に勝るにも劣らぬものであり、日に12時間を超える読書時間は弟の文才を育てていた。弟は無料掲載サイトで本名のまま作品を投稿する。最初はパクリや何番煎だの時代遅れだの言われていたが、自分の意志を曲げない書き方や世界観構成に魅入られ読者が増えていく。 ジャンルはホラー。つまらない日常に刺激を欲したからと弟は言うが、先天性の心臓病という理不尽と戦う日々を書き表した結果なのだろう。身内が読めば痛いほど伝わる。 　文が18の頃、ボクサーとしての壁を超えられず進路選択に悩んでいる時期に、弟は深郷田尊という作家について語る。ホラー作家の中では群を抜いての有名人らしく、彼の本は読めば常人では体験し得ない本物の恐怖に襲われ、怖くても読み進めてしまう程の展開と文章力に惚れ込んだとか。読んでみたが、グロ表現が多く気分を害された事を覚えている。そしてどの作品も登場人物がろくなめにあわない。相当のバッドエンド主義者なのだろう。 　弟は賞賛し、深郷田尊がホラー作家として売り出した初作品から30分だけ予告無しで掲載された幻と言われている作品までも揃えていた。 まるで初恋の相手の様に、合ったこともない人物について小説から読み取った人物像を語る弟は、今までで一番輝いていた。 　そんなある日、弟の作品を本にしないかと編集社からお声が掛かる。親の協力もあり出版することは出来たものの、あまり売れ筋はよいものではなかった。弟は落ち込む様子を見せず次を考え筆を走らせる。立ち止まらず進む弟を尊敬し、文は迷いを捨て弟が本を出せるように資金を貯めるため就職する事を決意。 　 　二作目を出した弟は、努力が報われたのか人気が出ていた。すぐに三冊目についての話が他の編集社からも来る程だった。 弟が作家として生きていけると想った日、弟は前触れ無く息を引き取った。静かに眠るようにして18歳を迎える事無くこの世を去った。 弟は文に手紙を残した。 「夕方、深郷田先生がお見舞いに来てくれました。 先生は予想通り男性で、想像より小柄で、お姉ちゃんより長く綺麗な髪でした。 僕の一番好きな、『成り代り』の本にサインをして貰った。最高の宝物です。 先生は僕の小説を褒めてくれた。嬉しかった。気がつくと涙がでていた。 先生はお姉ちゃんの事も褒めていました。理由は教えて貰えなかったけど、 とってもいい人物だと言っていました。知り合いだったのならもっと早くに教えて欲しかった そしたら、先生ともっと話せたのに。けどそれは望み過ぎかな？ 最後に合わせてくれてありがとう。 もういくね、お姉ちゃん。」 　当日、弟の記す人物は病院に足を運んだ様子は見られなかった。 夢話だと両親は言う。だが、弟の残した本にはなかったはずのサインが残っている。それも弟の書体とは全く別物だった。 文の出した結論は深郷田尊がこの場にいたというものだ。深郷田にあって話しを聞こうとするも当然知人にそのような人物は存在しておらず、深郷田の本を出版している会社に問い合わせるも、2年前から音信不通のままで、深郷田本人が運営するブログに不定期で短編小説が掲載されているのを確認している程度だという。深郷田という人間を探しつつ、弟の夢であった作家を継ぐ事を決心し、今にいたる。 『成り代り』に出てくる1人のセリフがある。 「人が死ぬのは忘れられた時だ」と、ありきたりのようなセリフだが弟が一番気に入っていたセリフだった。故に、弟が生きて居た証を残し続けたいという気持ちが芽生え、そのまま行動理念にまで作用してしまったのだろう。 弟に成り代り、執筆活動を行なっている。

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