タグ： 早苗の愛しい子達

華月の双子の姉。幼少期に生き別れとなった。 基本は大人しいけど好奇心旺盛な性格で、特に作品に関わることに関してはよく首を突っ込む。 風景を水彩画で描くのが専門で、その画才で誰もが魅力されるが彼女は目立つのが苦手なため細々と活動してる。 ただ作品に対する想い入れが誰よりも強く、作品1つ1つにじっくり時間をかけて仕上げるタイプ。よくアトリエに篭ってしまい食事や風呂など身の回りの事を忘れてしまうことがしばしば。 彼女が外に出かける時は学校の数少ない友人に誘われたときかアイデアが欲しい時に景色が良い所に旅行に行ってその景色を写真に収める時だけなので体力は辛うじてあるけど力はほとんどない。 ――――――――――――――――――――― ――――――――――――――――――――― 彼女はあの事件の時はたまたま友人の家でお泊り会をしていた。 お泊り会の途中、外が騒がしくなる。友人含む自分達は大人たちに家にいるように命じられてたので特に気にもとめずに友人と遊んでたのだった。 翌日大人たちから聞いた事は両親の死と双子の妹が事故による全身火傷を負い、施設に強制的に入れられると言う事実だけだった。 幼かった彼女にとっては衝撃が強すぎた。夢かと何度思っただろう。自分の両親がそんな事するはずがない。いつも一緒で『ずっと一緒だよ』と約束した妹と離れ離れで暮らさないといけないなんてそんなの嫌だ……。何で自分は一人で友人宅に行ってしまったのだろう。何で妹を置いて行ってしまったのだろう。何で両親を止められなかったのだろう………。何で………何で…………何で………何で何で何で何で何で！！！ 『『『………事件以来、被害が何も無かった実月は親戚に引き取られる事となった。しかし、事件のショックでしばらく精神が荒んでしまっていた。 ………しかし、そんな実月の心を癒やしたのは友人の存在だった。その人物は〇〇〇。その人とは引き取られて転校した先の学校のクラスメイトで荒んでしまっている実月に声をかけたのだった。 最初は警戒したし拒絶もした。……しかしその人と話をしているうちに彼女も心を開き、彼の前なら何でも話せるようになった。ことあるごとにちょっかいを出してきて時には呆れることもあるが、彼女の数少ない友人のためそのちょっかいが嬉しく思う時もあるがその人には内緒だ。 その人には感謝の気持ちでいっぱいだし、恩返しをしたいと思っているが今の所何も出来ていない。それが悩みどころだ。その人がいつも無理して笑っているのも彼女には分かってはいるものの中々踏み出せずにいた。 だからいつか、その人の心を癒せたらと心から願っている。 彼女は願うだろう……『私に、勇気をください』と。』』』 …………あれ？？いつしか記憶の中にある妹の記憶。事件後の記憶。全てあるのに彼女の心を救った人物がある時を境に思い出せなくなった……… そもそも何で今自分はまともに生きていられるのか…助けられたのかどうかも分からない。 だが……今もこうして普通に生きている事は幸せな事だ。だって…妹を探し出せるのだから。 …………そう、彼女の密かな夢は、全国を飛び回っているうちに生き別れてしまった妹との再会だ。彼女は妹の存在を求め続けながら今日も旅をするのだった…。

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