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栫井家に奉公で来ていた子。 貧しい家の出であり、満足な生活も送れてなかった中、幼馴染の葦切宗次郎は心の支えであった。 そんな中、栫井家へと奉公人として召し上げて貰う事が叶い、小者として働いていた矢先にこの家の愛娘、小町と入れ替わる事を命じられる。 故に、今は栫井小町と名乗っている。性格も似てると思われる。 性格は至って物静かでひょろりとしており、声も高く女に見えなくもない。もしかしたらそういう事されてたりしたかもしれない。そこはご想像にお任せします。 どうせどこにも帰れないのなら、いっそ雲出の家を自分好みの家にすればいい。そう思って、雲出の家を乗っ取る計画を実行しようとしている。 葦切くんに関しては、長い事面倒見てくれて有難う、お前も幸せになれよ！って感じです。ずっとずっと支えられてただろうからね。そういう気持ちで見てる。 百舌鳥の花贄 2020/04/25 KPまめすけ 生還 大事なもの、見つけられた気がするな！ 夏川の家系図の端に、夏目源造、夏目文、その子で夏目小夜……とある。遠い昔、大正時代……滅びた分家の、一家族。そんな話が現代にあるかもね。 一通の手紙 美しい文字で書かれた手紙。幼馴染みの葦切宗次郎へと宛てられたものだ。 ｢宗次郎へ 君がこの手紙を読む頃、僕はきっともうこの世には居ないのだろう。 僕も今まで嫁いだ花嫁と同じ様に、百舌鳥の早贄にされてるだろうね。 これが、小町お嬢様では無くて本当に良かったと思ってる。 身寄りのいない僕が……死んで良かった。 僕は、少しでも君の傷になりたい。傷になって、醜く君の胸に遺りたい。 僕は、君が好きだった。 燃える様な恋だったと思う。噎せる様な愛だったと思う。 でも、この時代……男同士で幸せになる事など有り得ない。 故に、これは君と僕の秘密として胸に秘めて欲しい。 さようなら、愛しい人。これが醜く惨い行為だと分かっていても。 苦しい程の初恋を、君に捧ぐ。 夏目小夜｣

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