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辺境の田舎町に住む売れない作家。本を一冊出した切それ以降出せずに図書館で司書官をしている。 学生時代に何度も読んだファンタジー小説。どことなくリアリティもありながら非現実的なその物語は子供心を引き付けるには十分強いものであった。その作家に会うべく同じ小説作家になることを決意。 だがしかしその足取りは本以外一切わからず。地元（北海道）のとある図書館で一人ひたすら本を読み漁っていた。 「あの人の足取りがつかめる本がこの本以外にもあるなら…こんな本の世界にだって行くのに。」 羅生門EP 京都、箱根の一軒から出た羅生門（八雲：著）が20万部突破し多少の報酬を手に入れた。 一瞬有名人にはなったがこれが目的ではなかったので引っ越して逃げた。 あるとき、編集部にタイトルのない本について持ち掛けたとき、この本が絶版であること、もともとタイトルは確かにあったこと。この本の著者は日本人であることを知った。 八雲は引っ越し先（まだ北海道だが）日本を回って探そうと決心した。あぶく銭がある。これを使って全国を探すのだ。 虚箱EP 例の夢の件を半ば半ギレで本にした結果、羅生門のリピーターの口コミもあってか82万部売れてしまって頭を抱えた。 蜘蛛で人生を狂わされ、蜘蛛で人生が成功してしまっている事実に眉間に皺が寄る。 あの蜘蛛男にもう一度死んでくれないかと喫茶店の窓際の席で一本筆を折った。

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