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元・第六十四代北斗神拳伝承者候補にして門弟「北斗四兄弟」の三兄・霞ジャギ。スリーサイズは上から113・91・105(公式)。 兄弟弟子たちと血の繋がりはないが、義父・霞リュウケンの下、幼いころから兄弟達は実の家族として厳しい修業を共にこなした。結局第六十四代伝承者には末弟・霞ケンシロウが選ばれ、兄達を差し置いて末っ子が選ばれたことに激怒したジャギがリュウケンに抗議に向かったところ、ジャギは壮絶な真実を知ることになる。 それは北斗宗家の血を持たぬジャギは所謂あて馬として今日までの修業を許されていたという事、そして末っ子が一番かわいいというリュウケンの親馬鹿であった。逆上したジャギは無謀にもリュウケンに拳をむけるも、ついうっかり口を滑らせたケンシロウへのdisに激怒したリュウケンに秘孔を突かれ、顔の左半分を破壊されてしまう。あとついでに“胸に７つの傷”も施されてしまう。 仕組まれた己の運命と喪失感、そして醜く変貌した自分の素顔に苛まれるジャギはすっかり意気消沈、兄弟との仲も拗らせつつあるがでもやっぱり末っ子は可愛いのでなんだかんだケンシロウともくら寿司に行ったりしている。 ジャギ達北斗四兄弟擁する隠れた名門・「北斗流」は2000年無敗の歴史を持つ伝説の中華拳法・北斗神拳を流派としている。北斗神拳は数多くの拳士から頂点として羨望の眼差しを受ける程の拳法であるが、その壮絶な程の拳の威力から一子相伝の禁術とされており、またその苛酷な修行から伝承者の候補に残れるものはまずいない。らしい。 北斗神拳は最強の拳法と謳われるとともに天帝の守護星・北斗七星の宿命の拳ともされており、時の皇帝や有力者から暗殺拳として多くの裏仕事を引き受けることもあった。 そんなわけで人里離れた日本の山中にひっそりと門を構える北斗流には今も多額の財産があるが、リュウケンが子供たちに渡す月々のお小遣いは5千円程度(こっそりケンシロウには50万ぐらい渡している)。お父さんからのお小遣いを生命線に、今日も北斗の男達はバイトにあけ暮れている。暗殺拳を履歴書の特技の欄に書いちゃう北斗の男達はまともな職に就けない有様なのだ。 ちなみにジャギのアルバイト先は恋人・アンナの兄がトップを張る不良グループ・モヒカン団の用心棒。偶にやってくる他所のチンピラ相手に日給5000円を条件に追い払ったりあべししたりしている。要はヒモ。頑張って稼いだお金のほとんどがヘルメットコレクションとバイクのお手入れに消えており、まさにダメ男。 北斗神拳に伝わる秘孔と呼吸法を用いて日々の食費を安く抑えつつ、アンナお手製のお弁当とかアンナお手製のTシャツとかアンナお手製の肩のトゲトゲしたやつとかに励まされながら、非道の世紀末の来なかったこのifを精いっぱい生きている。

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