タグ： 夢に漂う海月

特徴表2015 [3-6]　格闘センスの持ち主 忠犬気質の若者。好きな食べ物は紅茶味（アールグレイ）のマフィン。 かつて師として、一人の人間として、尊敬の念と好意を向けていた人がいた。 今営んでいる探偵家業はその人から受け継いだもので、現在は独立して事務所を持っている。 「俺、絶対に嫌ですからね？！？！」 「まあ良いと思います。だって、貴方がそう決めたことなんでしょう」 「胸張って、生きられるような人間になります。」 【通過済みシナリオ】 ・頭夢児島殺人事件　全ロスED ・頭夢児島殺人事件2冊目　全生還ED 幼少期から空手道場に通っていた。十神さんとは同じ道場に通った幼なじみ。 祖母がわりと有名な料亭を切り盛りしており、それに憧れて調理系の学校に通っていた。 不幸体質による事故の数々を乗り越え、なんとか料理人としての職を手にすることができた。しかし決定的なミスや事故（仕入れ先都合で材料が揃わなかった上、即興した料理も、虹広がコンロに立った瞬間不調をおこし、包丁も突然刃こぼれをおこし始め失敗）により、一月前から予約していた団体客分の御前すべてが、お客に出せる代物ではなくなってしまった。また、そのミスの理由である不調になったコンロや包丁も、以前から彼が使用する度に不調になったので「わざと壊したのだろう」という疑いもかけられ、職を失った。 雨に打たれ、一人道を歩いていた。夢に向かって走り続け、不幸を乗り越え続ければ必ず報われると信じていたが、ようやく得た職も信頼も、家すらも失った。 僕が何をしたというのだろう。 そのような絶望の淵にいたところ、伊奈名さんに拾われる。捨てる神あれば拾う神あり、とはこのことなのだろう。不思議と、僕が何かやらかしても、伊奈名さんがいれば自然と「どうにかなった」のだ。僕のミス以上の幸運を、彼女は呼んできてくれた。 「一生貴方についていきます。助手として、どうか僕をずっとおいてください。必ず、必ず貴方にいつか恩返しを――」 「最後まで、最後まで。貴方を守りたかったのは本当なんです」 「すみませんでした」 ・二冊目 物語には終わりがある。僕らは最良の終わりを目指していて、その終着点に彼女もいると信じ切っていた。 例え黒幕だろうと、筆者だろうと。もう一度会えたその時は、必ず二人帰れると信じ切っていた。 「順番が違うよ」「そもそも僕は化け物だったんだ。変えようのない事実だ」 「ほら、さっさと行けよ。君は一人で本を閉じることもできない人間なのか？」 これは最良の結末だった。僕は彼曰く「半分こ」にしていたという、欠けていた精神を与えられ、取り戻すことができた。彼らの大切な人たちはもとにもどり、何の後遺症もなく、遺恨もなく、ただただそこにいて、再会を叶えることができた。 僕らは生きて朝日を迎え、まさしく正真正銘のハッピーエンドを迎えたのだ。 でも。今隣に貴方はいません。 最後に、貴方に逃げるように伝えた「ありがとう」を、「幸せでした」を、空へ手向けさせてください。海へ流し、遠く映る星の向こう側へ渡させてください。 そしてどうか、いつかまた貴方という存在が生まれたその時は、この不出来な助手がいたことを、ほんの少しで良いので思いだしてください。 「貴方を一生忘れません。貴方がいなければ、僕はきっととうに終わりを迎えていた。あのとき僕は、確かに貴方に救われたんです。 ――愛しています。どうか、安らかに」

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