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【基本ルルブ『犯罪者』ベース】 言いくるめ、鍵開け、拳銃、忍び歩き、値切り、変装、目星+個人的な技能1つ ～衛宮 切繋～ 正義の味方になりたかったが大を救うために小を切り捨てるを繰り返してきた。 いつの間にか、スイーパー。掃除人となっていた。 依頼をもらい人を殺す。 そんな時に出会ったのが現在の妻であるイリスだった。 彼女と出会い、自分が何のために人を殺しているのかを思い出す。 正義の味方になる、誰かのために悪をさばき、人を殺す。 それが正義につながると信じてサラリーマンの裏で遺書屋を営む。 手伝ってくれる妻に感謝しながら手を汚させていることに罪悪感を感じながら。 そして、せめてもの償いとして遺書を届けるのだ。 ～通過シナリオ～ 「dropout despair（ドロップアウトディスパイア）」 HO1：届人 ～ネタバレ注意～ 遺書 （一枚目） 第１条　遺言者は、遺言者の所有する下記の不動産を、妻 衛宮イリスに相続させる。 　　　　　記 　（1）所在　○○県○○市○○町 　　地番　１９番１０ 　　地目　宅地 　　地積　２００．１２平方メートル 　（2）所在　○○県○○市○○町◯番地○○ 　　家屋番号　１９番の１０ 　　種類　居宅 　　構造　木造瓦葺弐階建 　　床面積 　　壱階　５０．３２平方メートル 　　弐階　４０．５６平方メートル 第２条　遺言者は、○○銀行に対する遺言者名義の下記貯金債権を長女 衛宮アリスに相続させる。 　　　　　記 　（1）通常貯金 　　記号　１２３４５ 　　番号　１１２２３３４４ 　（2）定額貯金 　　記号　１２３５６ 　　番号　１１１２２２３３ 第３条　遺言者は、前２条記載の財産を除く遺言者の有する不動産、預貯金、現金その他一切の財産を、妻 衛宮イリスに相続させる。 令和◯年◯月○○日 住所　○○県○○市○○町◯番地○○ 遺言者　　衛宮切繋　印 （二枚目） こうして残しておけば僕がいつ亡くなっても問題が無いと思う。 そもそも君とアリスが喧嘩するなんて思わないけどね。 さて、遺書なんだが正直、君も知っていると思うが僕はこういうものがあまり得意じゃない。 さんざん書かせて何を言ってるんだと思うかもしれないけど。 それでも少しだけ想いを残そうと思う。 僕はね、イリス。君に救われたんだ。 僕の夢は正義の味方になることだった。 この現代で、正義の味方の定義なんてなくて子供の夢物語でしかないそれに僕は本気でなりたかった。 人を救えば正義の味方になれると思った。 極端だけど困っている人を助けて、悪だと思った人間は排除してきた。 もし仮に、全員を救えないのなら大勢を助けるために少数を切り捨ててきたんだ。 僕がこうして誰かを助け続けていればいづれ争いのない平和な世界になると信じて。 でもね、いつまでもそれを信じて進めるほどに子供でもなかった。 僕が本当に正義なのか、少数を切り捨てて、なんの躊躇もなく排除するために人を殺すことが出来る僕はただの殺人鬼なんじゃないかって。 後悔してはいけないと思いながら常にそんな考えが浮かぶようになった。 そんな時だよ。いつものように人を殺すためにドイツへ行った時だ。 君と、イリスに出会ったのは。 ドイツのとある古城にいた君は白い景色も相まって、天使かと思ったんだ。 迎えが来た、僕は素直にそう思ったんだ。 でも違った。どこか楽しそうに何かを話す純粋な君の姿は狭い籠のに閉じ込められて空に憧れる鳥のようだった。 どこか眩しかったんだ。 その時は言葉は通じなかったんだけどね。 それでも君はいつの間にか日本語を話せるようになっていた。 きっと、僕の一目惚れだったんだよ。 だから、君を連れ出した。 君が、イリスが僕の手を取ってくれたから。 そして、吐き出したんだ。 純粋な、真っ白な君に。 とても醜いかもしれないけど、君には知ってほしかった。 真剣な表情をする君に緊張したのを覚えているよ。 どうしてか、君が泣いていた。 僕の頭をなでて、君が代わりに泣いていた。 ありがとう。 その一言に僕は救われたんだ。 そして、きちんと思い出すことが出来たんだ。 僕が何を目指していたのか。 正義の味方。 それが僕の何一つ変わらない夢だった。 そのために普通の方法では裁けない悪を裁き、人を助ける。 君が手伝いを申し出てくれた時は反対だった。 君に人を殺させるなんて反対だった。それでも、君の気持ちがなにもぶれることなくまっすぐだった。 僕はね、君にそういところがずるいと思ってたんだよ。 今度は僕が君に伝える。 イリス、僕を支えてくれてありがとう。 それと、アリスへ。 僕とイリスの宝物。 僕とイリスが人を殺していたと知ったら君はどう思うのかを考えると少し胸が痛い。 それでも止まることが出来ない僕たちを許してとは言わない。 けれど、お母さんのことを嫌いにならないでほしい。 僕のことを一生懸命に支えてくれたんだ。 アリス、君とイリスのおかげで僕は今まで立ち止まりながらも進んでこれた。 それが世間では間違っているなんてことはわかっていながら僕は僕の正義を貫いてきた。 だから、アリスも、間違っていてもいい。 自分の夢があるのなら、自分の信じるものがあるのなら貫き通して歩んで行ってほしい。 それがお父さんの願いだよ。 僕が正義の味方になったかどうかはわからない。 それでも、間違ってなかった。そう、言い切れるんだ。 ありがとう、僕の大切な家族。

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