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ジョゼフィ・レニエ　 2013年。 内気で、大人しい雰囲気の少女。 幼少期より視力が弱く、杖をついて歩いている。 もとはフランスの出身だが、両親を早くに亡くしており、 今は合衆国、メイン州に棲む老夫婦の家で穏やかに暮らしている。 老夫婦は裕福で、彼女を甘やかしてくれるため 現在は学校にも通っておらず、仕事もしていない。 日がな海に近い街で風の音を聴きながら、読書をしたり あるいは特別な友人とメールのやりとりをしたりする。 医者にかかっても彼女の弱視の原因は不明で、 生活に難がないわけでもないが 周囲の手助けを受けながら彼女は幸福に暮らしている。 *** 持っていく荷物 スマートフォン、財布、手持ちの本(詩集)、イヤホン、 杖、化粧道具、義母に持たされた手土産のお菓子(クッキー) 送る荷物 着替え、タオル、ハブラシ等 *** その実、現在彼女の視力に一切の問題はない。 幼い頃、彼女は一度大病を患った。 ほんの一時生死を彷徨った彼女は、しかし懸命な治療の末、無事に一命をとりとめる。 家族、親戚、友人、あるいは病院のスタッフともども彼女の生を喜んだ。 生きていてくれてよかったと、よく頑張ったねと彼女に頬ずりし、キスをした。 その経験は幼い彼女の価値観にひとつの疑問を生んだ。 自分はただベッドで眠っていただけなのにどうしてこんなにも褒めて、愛してもらえるのだろう？ 懸命な治療を行ったのは医者である。 その費用を払ったのは両親である。 自分は一切の努力も負担もしていないのに、ただ生きているというだけでこれほどの承認と称賛を受ける。 衝撃であり、同時に快感であった。 可愛らしさと、そして弱さを兼ね備えたものは、それだけで生きることを許されるのだと知った。 それから彼女は折につけ、仮病を使うようになる。 怪しまれない程度に頻度をあけつつも、言動で病弱を演出する。 周囲の人間は彼女を気遣い、彼女が快復したような素振りを見せれば再び安堵の息を漏らした。 「最近目がよくみえないの」。 年齢が片手では足りなくなってしばらく。彼女はふと、そう呟いた。 それに光がまぶしくて、痛い。あまり外に出たくない。 この子の身体のためにも、なにかスポーツをさせたら…、なんて話が両親のなかで上がっているころだった。 彼女のその宣言と、しばしの経過観察の結果、 彼女はあたたかな室内で、好きな本と音楽だけを聴いて暮らすことを許された。 彼女は生まれてからこのかた、そうやって弱いものの演技を続けてきた。 小さな動物が愛されるように、生きているだけで許される人生を勝ち取ってきた。 しかし10代も後半にさしかかり、両親は再び彼女の自立を促し始める。 あなたみたいな子でも通える学校があるわ。それとも、家に先生を呼びましょうか。 もちろん両親とて、彼女を想ってのことである。 社会に出て人と交流し、学び、あるいは行く末、自分の力で生計をたてていくことが 人間としての誇りであり勤めだと両親は信じていた。 厳しくも見えるその言葉も、確かに子を想う親としての一心の愛であったのだ。 だから殺しました。 *** 一言で言えば怠惰クズだ。 はたらけ。 *** 彼女は両親殺害後、新たな自分の庇護者を求めて幾人かの親戚や施設を転々とするが、 なかなか「親の愛」に勝る愛情を自分に傾けてくれる相手には出会えない。 不満を抱くたび、彼女は周辺の適当な人間を殺害し 事件を起こして「両親の死のフラッシュバックによるパニック」を演出する、 あるいはその家の金銭的主軸となっている人間を殺害することで 自分を手放さざる得ない状況を作り出すなどして、その場所を離れることを所望した。 そして経緯あり、現在身を寄せているのが先述のメイン州の老夫婦のもとである。 彼女は、穏やかで自分に対してひどく甘いこの老夫婦を愛しているが、 それはあくまでも自分の庇護者としての愛であり、それが覆れば彼女はまた同じことを繰り返すだろう。 *** はたらけ。 *** 彼女の人生は生まれついてから続く舞台のようなものである →俳優[EDU*10+APP*10] 　言いくるめ、運転(自動車)、芸術(演劇)、心理学、説得、変装＋個人的関心技能2つ *** アガサ・クリスティ作「ねじれた家」 ジョセフィン・レオニデスより名前を引用

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