タグ： 天蓋家

「城って俺も同じ字ぃなんです。なんか嬉しいなぁ。」 『錠前』という名前で漫画を描いている。 女性作者を意識させる繊細な線が特徴的の魔法少女漫画を連載。 大人しく物腰が柔らかいというよりかは弱々しい。 気を抜くとゆるい方言が出る。 学生時代、転校先で漫画を描いていることをでいじめられていたがクラスメイトの女の子の 何気ない言葉に救われた。家の都合でまた離れなければ行けなくなったが、今でも鮮明に覚えている。 エゴサして彼女を探し、コスプレ写真の背景や著作を頼りに住所を割り出した 最初は純粋な憧れだったはず。 「覚えてないのも無理はないよね、一ヶ月くらいしかいなかったし。」 「はぁ、かわいい」 「吊り橋効果かぁ、いいなあ」 ______場面は数時間後へと移る。 本棚に囲まれた作業机、デスクトップタイプのパソコンと液晶タブレットの他に液晶が二つ。 壁紙が見える隙間のなく天井まで写真で覆われた部屋。 部屋のあかりをつけて照らし出された人物は、ただひとりの女性だった 彼は本棚からオカルト小説を抜き取り、恍惚の笑みで感嘆の息を吐いた。 「嗚呼、」 _________________________________________________________

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