タグ： 伊吹 浩之

　日々享楽的にそして刹那的に生きている男。音楽家を目指し、仲間たちと切磋琢磨した過去があるが自信の心の弱さと狭き門に弾かれたという過去がある。 　現在はスラム街広島で喧嘩稼業を営み日銭を稼いで生きているが、今のままではいけないと感じている。 ＿＿＿んたは毎度毎度ねェ無鉄砲なんだよォばあちゃんね、心配してるんだよ　 ぼんやりした頭に入ってくるのはいつもの定食屋のおばちゃんの声　古びたテレビの音　いつもの油っぽい匂い。ボロい椅子から腰を上げ外への扉を開けると下品で荒れたどうしようもない掃き溜めのような喧噪が聞こえてくる。 ＿＿一誠！今日は森下組の排除だろう？エビチリ用意しとくからね、待ってるからね 「ごっそさん」 _＿＿ 未来を経た一誠からは以前の刹那的な考えは消えており、誰のために拳を振るうか考えるようになっていた。 一つの行動で結果が変わるという事実をこれまでよりも深く知った一誠は今自分に何ができるかを考え動く。 「お前らがスラム街から子供を回収してた連中だな。確認は取れている。まああんたらが明日を迎えることは無いぜ」 おい！何者だあんた！【喧嘩屋】か！？待ってくれ話をしようじゃないか金ならあ 一誠から音が消える。この症状にも慣れてきた。 「あーーー耳が聞こえねえ　まあちょうどいいや。頭を砕く音って結構気持ち悪いしな～」 胸倉を掴み、一誠は頭を振り下ろした 終

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