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カエラズノケンHO1【生命への意志】 彼は医者夫婦の間に生まれた。 外科医の父と精神科医の母の熱心な教育方針により、中学受験から始まり難関医大に合格し、医者の卵になるまで、いやなってからも、歩むべきレールを敷かれてきた。 自分が何のために、何がしたくて毎日頑張っているのかが分からなくなる頃には、医者としての道を既に歩き始めていた。 音楽やゲームの類の趣味は、無駄、良くないと認めてもらえず、なら登山なら文句は言われないだろうということで始めたのがきっかけ。 自分を鍛えるためにもいいのではないか、とのことで許しも下り、誰にも何にも指図されることがなく自らの意思で山頂を目指せる登山に惹かれていく。 いつしか、この広大で美しい自然と共にありたいと思うようになった。 毎日の生活に疲れがたまり、どうせいつか死ぬなら山で死にたいとも思うようになった。 そうして、徐々に無茶な登山をするようになり、ある時ふと気を緩めた拍子に道から足を踏み外し、結果遭難してしまった。 あぁ、ここで死ぬのだろうか、それならそれでいいか。 初めはそう思った。 だが、時間が経つにつれ奪われる体温、腹が減り喉が渇き、少しずつ死を意識するようになると、恐怖心が徐々に芽生え始めた。 時間だけがただただ過ぎていき、死への恐怖に押し潰され心が折れる寸前、彼女は現れた。 彼を見つけるや処置を施し救助隊を呼び、病院に搬送されている間もそばに居てくれた。 喋れるほどに回復してから、彼は助けに来てくれた彼女とたくさん会話した。 彼女が普段どんな活動をしているかということや、どういう信念を持って行動しているかなど、聞けば聞くほどに彼は自分がとても小さな存在に感じられ、彼女を尊敬すると共に視線は下がっていった。 自分もそんな風になりたい、そう零した彼に、なりたいならなればいい、そう彼女は返した。 たしかに、そうだ。誰かに敷かれた道じゃない。ここで選んだ選択が、未来の自分の道になる。 あの山で自分が心まで助けられたように、きっと誰かの助けを必要としている人が沢山いるはずだ。 そんな人たちを、今度は自分が助けたい。 そう気付き、退院してからは自分も国境なき医師団に参加するため、自ら選んで世界のボランティア活動に参加するようになる。 いつか彼女と共に働くために、今は経験を積む。 そうやって頑張っていた。 狂気山脈第二時登山隊の話を聞くまでは。 〇性格 真面目で勤勉だが、率先してなにか行動するタイプではなかった。 基本受け身の姿勢で話すしものに取り組む。 彼女に出会ってからは、真面目さはそのままに、自分から積極的に動くことが増えた。 ハキハキと喋らないためダウナーな印象を受ける。 カエラズノケン　生還KP:そうるさん　SKP:さくちゃん　PL:にんじん/ふる/かずぱん 　自殺を試みるも失敗、帰還後は自宅にて引きこもっている

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