タグ： 狂気山脈

「俺はただの登山家だ。それ以上もそれ以下もねぇ」 数年ほど前から名が上がるようになった登山家。 その数年もの間に七大陸最高峰のうち、六峰の登頂に成功している。 狂ったように山に登ることだけを生きがいにしているため、家にいる時間より山にいる時間の方が多いという。 常に胸ポケットに煙草とライターを忍ばせているが、吸う姿を見た人間は誰もいない。 大抵は一人で山に登る為、今回のメンバーで登頂する事に少し不満を持っている。 …父の日に、家族でスキーに出かけたんだ 「おとうさん、たばこをすうから、これならやまにのぼるときいつでももっていけるでしょ？」 と3歳の娘に言われてもらった『おとうさんいつもありがとう』と手書きで書かれた文字のようなものが印刷されたライター 柄にもなく涙腺にきて、「ちょっと出てくる」とロッジから離れた場所でタバコを吸っていた、 その瞬間、雪の塊があいつらのいるロッジを襲ったのだ。 頭も、視界も、すべてが真っ白になった。 賢明な捜索がされるもあいつらが見つかることはなかった どうせならおれも一緒に連れて行ってくれたらよかったのに そう思いながら空の棺とあいつらの遺影を眺める どこかにあいつらがいるかもしれない 無我夢中で山に登った 名前なんて載らなくていい、顔なんて知られなくていい ただ一人でも、待ってる人がいる奴らを、死んでる奴らを、見つけてやりたかった それだけだ。 第一登山隊、旅客機の生存者ならびに行方不明者を探すために目星多めに まだ家族がどこかに生きているかもしれない、という考えからオカルト 言わずもがな雪崩の勉強のために地質学 雪崩の怖さを知ったため、荷物は重装備に重点を置き、ビーコン、アパランプなど雪崩に巻き込まれても探せるタイプの荷物は手放したくない （KPから装備に関しては当日話し合いになるとのこと。できたら手放したくない。チームの人間には持たせておきたい。二度と自分だけが生き残るなんてことはしたくない

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