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「僕が救ってみせます」 「……、ごめんなさい、分からないです」 一人称:僕 二人称:あなた 狛犬の生まれ変わり、らしい。 双子の弟に感情を全部取られたみたいに、あんまり心が動かない。でも、動物が好き。 *☼*―――――*☼*――――― 芦高神社はどこぞのやばい神社と違って、一家仲良しな大家族。麗瑚は双子の弟がいる、芦高家の三男である。 小さい頃は少し年の離れた兄と、よく犬の真似をして遊んでいた。狛犬の生まれ変わりらしいから。なにも考えずに遊べた幼少期はよかった。弟と兄が楽しそうだったので、自分も楽しいんだと思っていたから。 少し大人になるにつれて、自分はあんまり心を動かされないタイプなのだと理解出来た。小学校の同級生が言ってる、誰が好きとか、可愛いとか、先生がうざいとか、あの子は嫌いだとか、全部鬱陶しい。兄ちゃん達も弟も、どうしてこんな世界で普通に生きてるんだろう、つまんないな。 麗瑚のお気に入りは、神社の軒下に住む猫の家族だった。余計な事を言わない愛くるしい獣は、見ているだけで機敏の少ない自分の心を癒してくれるようだった。 あまり楽しいと思えることもなかったので、唯一の趣味ともなり得る動物、のお医者さんになることにした。実家は1番上の兄が継ぐだろうし。 人間の体を治すより、動物の相手をしていた方がたのしい。出来ることならコミュニケーションなんて一生とらないで、動物とずっと一緒に生きていきたい、な。 *☼*―――――*☼*――――― 心理学の授業中、午後の陽気にうとうと船を漕いでいれば、にわかに教室の中が騒がしくなった。何事かと首をあげると、スズメバチ、らしい。迷い込んで来たのだろう。パニックになる教室の人間にうんざりして教室を出ようと荷物をまとめると、床に蹲るちいさな影を見つけた。下級生だろうか。 「……大丈夫？」 声をかければ、目が合う。その時はなんだか放っておけないなあ、と思うくらいだったのだ。 *☼*―――――*☼*――――― 「ねこのきもちが、わかるの？」 分かるらしい。動物だけではなく、人間も。単純に羨ましいと思った。どれだけ焦がれても共感できない人の心を、彼は覗けるらしい。彼と一緒にいたら、ぼくの好きなものも彼に伝わるだろうか。……、……ぼくにも、友達ができるんだろうか！ 「ともなり」 「ぼく、きみと友達になりたい」 「ともなり、いい？」 半ば強引だっただろうか。でも、はじめて心が浮ついたのだ。だからちょっとくらい、ワガママでもいいよな。 【これは詳細を省くが結論から言うとお前はイヌ】(2020-8-8) 日頃からワンワン鳴いてる兄貴をやべえやつだと思って見ていたが、こっちが鳴いてしまった。ワン。 ……ぼくの大事なともなりに酷いことするのは許さない。そっちがその気ならぼくも容赦しないからな。……ワン。 【狂魘惨毒ストレイド】(2020-8-8) 「ごめん、ごめんね、こわかったよね、」 「ともなり、ごめんね」 ぼくからはなれていかないで。 【AND/HAND】(2020-8-8) ぼく、きみをまもれて幸せかも。ね、ずーっと一緒にいようね、ともなり。 ……それにしても、きみといるとなんだかふわふわするんだ。この気持ちはなんだろう？ 【人生邪神に愛されゲーム】(2020-9-7) ともなりがいた！るん うるさい人が沢山いたけど、ほんのちょびっとだけ遊べて楽しかった。ハイタッチもしちゃった。 ところで色んな感情に振り回されてるともなりは見ていてつらい、僕になにか出来ることはないだろうか。 とりあえずお家に行ってひたすら撫でておこう。よしよし。 【稲妻のように燃えて寄せ】(2020-9-28) 綺麗なせかいだった。ここでいつまでも2人でいたら幸せだろうなとちょっぴり思ったのはともなりには内緒。 「……ぼくと、一緒に生きてくれる？」 AF：『火くるみの連水晶』 ひとつの水晶がふたつに割れたかたちの水晶。中にチカチカと燃える炎が入っている。 ふたつで一組になっている。誰と対になった水晶を持っているかメモをしておくこと。 同じセッションに参加している場合のみ、一度だけ相手のSAN減少値の半分を請け負うことが可能。 一度使用すると砕けて消える。卓へ持ち込みの際はKPに許可をとること。 *☼*―――――*☼*――――― 「ぼくと友達でいいの？」 「ぼくはともなりにもっと触っていたい」 「ともなりと、友達じゃ出来ないようなことがしたい」 「……すきだ、ともなり」 好きにもたくさん種類があるなんて、ぼく知らなかったんだ。きみが教えてくれたんだよ。 ねえ、これから2人でなにをしよう？ *☼*―――――*☼*―――――

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