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いとかわ とうき 大学生(文学部) 7.31 2010作家 一部改変 6-1奇妙な幸運 3-7俊敏 ポエム▼ 普通のサラリーマンの家庭に生まれて普通の生活を送って普通に大学に通っている。地頭がいい訳でも悪いわけでもなく、顔がいいだけが取り柄なのかもしれない。本人はあまりそう思ってもいないが。噂されていても揶揄されているのだろうと受け取るネガティブ。コミュ障気味で友達は少ない。趣味と呼べるものもあまりなく、本を読んだりネットをボーッと見たり、F○Oみたいなスマホゲーをポチポチとするくらい。なんとなく、なんとなくで生きてきた。 彼と出会ったのは大学の講義でのこと。単位を取るためだけに参加した授業で助手として来ていた彼がちょっとだけたまたまゲームに出てきたことについて話していたから。少しだけこっそりやっていたゲームの手を止めて耳を傾けることにした。小難しいことばかりでよくわからなかったがなんとなくその話に惹かれた。彼のように、好きなものを好きと語れることが羨ましい。自分はこのまま、ひとりで、文字通り何事もなく過ごしていくのか。ひとつくらい、なにか、自分が好きと言えるような何かが欲しかった。 だから、授業が終わったあと、絞り出した勇気で、連絡先を聞いて、メールで彼を呼び出して、それから、それから、友達に、友達に、 友達に？

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