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リース・レイニア 金髪のショートカット。うつむきがちで気弱な女子高生。 大人しく、引っ込み思案。UGNの仕事に関してはちゃんと頑張ろうとしている。 【出自】権力者の血統 イギリスの地方都市、といってもちっちゃな町とでっけ～畑とかが広がっている程度の場所の、 ちょっと立場が高い家に生まれた次女。 蝶よ、花よと育てられ…引っ込み思案だったものの、感情豊かに育つ。 が、物心つく頃あいから問題行動を起こし始める。 最初は一緒に遊んでいた近所の子供の髪をざっくり切って。 次は謝りたいと呼び出した子の背中に、大きな蜘蛛を入れて。 もう嫌だと離れた先のグループに、火をつけた爆竹を投げつけた。 問題行動は段階ごとにエスカレートし、ついには刃物で使用人を切りつけるに至った。 他者に対する共感能力の低さ、そして強い加虐性。 悪びれもせず人をだまし、傷つけ、叱られるたびに用意周到に、悪質になっていく。 そして、事が露見されるたび”私じゃない、アイツがやった！”と泣き叫ぶ。 彼女が言うには、彼女の中にはもう一人のアイツが居て、それが勝手に問題を起こすのだと言う。 家に幽閉されるまでは時間の問題だったが―自由を阻害されたアイツは両親までも標的にした。 我が子は異常者だと、頭を抱えた一家のもとに突如訪れた祝福。それがUGNロンドン支部であった。 【平凡への憧れ】 物心ついた頃…同時に問題行動、他者への強い加害行動が発生した頃には、すでにオーヴァードに覚醒していた。 【これまでの行動はすべて、衝動によるもの。 多重人格者だとすれば、娘さんの本当の人格は、苦しみ嘆く彼女である。 UGNで衝動をコントロールする術を手に入れれば、娘さんはアイツを制御し、”まとも”になります。 我々に、任せてください。】 UGNエージェント達は両親にそう告げ、リースはロンドンへと送られ、 多くのUGNチルドレンと共に共同生活を送り、自らの力と衝動をコントロールする訓練を経た。 ―が、そんなもので収まることはなく。 逆に、コントロールする術を経て、”アイツ”の加害行動はさらにエスカレートしていった。 両親の下から離れて数年、十年の時がたっても、彼女は”まとも”にはならなかった。 ”アイツ”を抑えることは出来ず、周囲との距離は広がるばかり。 結果、UGNは彼女を軟禁し、カウンセラーと共に、1対1の処置に移行した。 【恩人】 その時のカウンセラーが姫宮由里香である。 彼女のソラリス能力による投薬と、根気ある対応によって彼女は衝動に支配されたアイツを抑えることに成功した。 【現在】 現在は姫宮由里香が籍を置く日本にやってきている。一人暮らし。 定期的なカウンセリングと服薬は今も行っており、他のUGNチルドレンやUGN各支部との協力の経験を積むため、 簡単な任務をこなしている。 【性格】 大人しく、引っ込み思案 自分が過去にしたこと…アイツの時の記憶ははっきりとは無いため、 実感はないが強い罪悪感を感じている。 自分の力を持って、UGNで仕事をしていけば、誰かのためになると考えている。 そして、誰かのためにやっていけば、いずれ両親の元に帰れると思っている。 【能力】 自らの血で作った槍を扱う白兵戦闘型。 まじめなため、訓練はさぼらない。そのため安定している…が、特筆することもない技量を持つ。 が、たまに獣のような、訓練でするような動きとは程遠い、荒っぽい動きをする時もあるとか、無いとか。 【もう一人の人格】 非常に攻撃的で、悪質。 現在はリースの人格によって抑えられており、滅多なことでは表に出てこない。 強敵との戦い…必要になった時にだけ、彼女の人格が目覚める。 と、ここまで書いたが実は大体、嘘だ。 姫宮由里香の根気ある対処で改心したわけではない。どうしようもない、となる前に生き残るために ”そういうことにしておいた”だけである。 服薬しているのは精神安定剤ではなく、記憶の改ざんを継続させるためのもの。 【アイツ曰く】 リースの作られた人格は気弱なほうである。 生まれながらにして異常者で、それなのに単なる寂しがり屋のアイツは、 長い時間と多くの失敗を経て、”気弱な人格”を作った。 気弱な人格は生まれたころから主人格であり、異常者の人格はそこにひっついた異物であると、記憶を改ざんさせて。

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