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『ダンス・ウィズ・ストレンジ』----------------------------------------------------------------- ＜近況＞ うーん平和！！！！！！！！！！！相変わらず写真家として活躍中。色々と縁があり、シンガーソングライターのアルバムジャケットやら、4人組バンド、2人組バンドのライブポスターやら、ミュージシャンと関わる仕事が多い気がする。本当に相変わらずです。焦燥感も健在なのでSAN値回復などいらぬという心意気。 まぁでも今日はカメラを置いて、ドレスなんて着てちょっとルンルン。 おそらく試着時に山ほどひののドレス姿を撮っている。本当はカメラ持ってきたかったけど、流石に大きいのでスマホかデジカメで我慢と言った感じでしょうか。人の集まる場所は得意ではないけれど、ひののドレス姿と聞いたら最早どうでもいいよね。え？気安く触らないでくれる？私じゃなくてひのに。ヒールで踏むよ(SIZ15) 今日もかなわない。わたしのかみさま。 着飾った君も、とってもきれい。世界で一番きれいな私の光。 『ハイフェッツをなぞる病』HO秀才----------------------------------------------------------------- ＜安辺 燈(あべ あかり)＞ 一人称:私 二人称:君 フリーランスの写真家。自身の作品制作に加えアーティストのMV撮影等、様々な現場で活躍している。SNSアカウントのフォロワー数は約3万人。 幼い頃から写真が好きで、その才能を開花させライフワークへと昇華させた。 対象の"最も美しい瞬間"を切り取ることに長けた写真家として評価されることが多い。 ＜性格＞ 明るく快活。気立てのいい親しみやすい女性。しかし内面は疑り深く、やや思い込みで判断しがち。 賑やかな場所よりは、静かな場所を好み、美しいもの、綺麗なものが好き。花や風景を好んで撮る。 幼馴染である"亜麻木 灯"に対し、崇拝とも取れる激情を密かに抱いているが、自覚はない。なぜならそれは、燈にとって呼吸にも等しい感情なのである。 写真と亜麻木 灯が自分の世界の全てである。燈の行動は全て「"ひの"のため」。可愛らしく言い換えればとんでもなく一途。 思考は狂っているようにも思えるが、行動は案外まとも。亜麻木 灯の(隠れ)限界オタク。 ＜関係性＞ ・亜麻木 灯(あまぎ あかり)/「ひの」 幼馴染。同じ名前、苗字でも出席番号が近く、ずっと隣にいる大切な存在――そんな言葉では言い表せない程に、彼女は燈にとって特別な存在である。 現在は同じ業界の仕事仲間であり、尊敬する写真家。互いに切磋琢磨し合う良きライバルでもあり、燈は彼女の一番のファンでもある。 高校からは違う学校へ通っていたものの、家も近く互いに連絡を取り合っていたため、今でも変わらず仲良し。 小学校の頃、同じクラスでよく近くにいた。それは仲が良いというわけではなく、単純に出席番号の並びだとかそういう理由。 同じ「あかり」という名前の少女は、常に人々に囲まれ、きらきらと輝いていた。彼女の存在に然程興味はなかったけれど、「あかり」と呼ばれるたびに、何故か燈は自分が消えていくような気がし、苛立ちを募らせていた。 同じ名前というだけで、一方的に嫌悪し、疎ましく思っていた。 しかしある事をきっかけに、彼女は燈にとって他の何よりも大切な存在へと変わる。 燈は彼女のの為なら、その命さえ簡単に差し出せる。"自分が思い描く"彼女の為なら、と言ったほうが正しいかもしれないが。 ＜過去＞ 幼い頃の安辺 燈は非常に内気で人間不信、他人と関わることにかなり消極的な少女だった。 両親は親族と縁を切り、まだ5歳の燈を置いて二人で海外へと行方を眩ませた。親戚に盥回しにされ、父方の姉夫婦の元で暮らすこととなる。 幼いながらも"人"というものを嫌悪し、表面だけで全てを判断してしまうような思い込みの強い子供に育つ。 そんな少女を周りの大人たちは心配していたが、燈からすれば、自分ではなく周りの方がおかしいのだと思っていた。 彼女の境遇を不憫に思った伯父は、燈がせめて何かに興味を持つきっかけになればと考え、趣味で使用していたデジタルカメラを彼女へプレゼントした。 燈はその不思議な箱に夢中になる。レンズ越しに映る無音の世界は燈を虜にした。どんな悍ましい姿のものも、その箱で写し取ってしまえば燈には同じに見えた。 誰かの食べ残し、虫の蠢くゴミ捨て場、犬の死体、どんなものでもそこでは全てが美しい絵になる。ただし、"人間"を覗いて。 そこから覗く、神域とも呼べる世界に彼女は没頭し、心酔する。 小学校へ入学してからも、自ら他者と関わろうとはせず、不愛想な生徒というレッテルを貼られ孤立する。 しかし彼女には魔法の箱があった。伯父にもらったデジカメを毎日、肌身離さず持ち歩いては、レンズ越しの世界を眺め続けていた。人を視界から外すためか、この頃は地面や空の写真が多かった。 その姿は、傍から見れば異常であっただろう。人に全く興味を示さず、地面ばかり撮り続ける女の子。クラスメイトの中には燈を不気味がる者も少なくはなかった。 ある時、カメラが消えた。クラスメイトの悪戯なのか、先生の善意だったのかはわからない。燈はひどく取り乱し、発狂した。人を信じることを知らない少女に、周りを敵にする以外の答えはなかった。 誰が盗ったのだろう、許せない、汚らわしい、憎い、殺してやる。様子のおかしい燈を前にたじろぐクラスメイト達。そんな中、スポットライトが照らす舞台へと上がるように、とある少女が燈に声をかける。 それが"亜麻木 灯"だった。彼女は、自分の大切な世界(カメラ)を取り戻してくれた神様だと、そう思った。 「このヒトを、撮らなければならない」 燈は初めて、"人"に向けてそのシャッターを切った。 彼女との出会いにより、燈はやっと人との接し方を学ぶ。誰よりも灯の側に居続けるために、"亜麻木 灯"を自分の世界に写し続けるために、彼女を真似て、明るく笑顔を振りまくようになった。 灯と過ごすようになってからは、これまで人々に抱いていた嫌悪感も苛立ちも、嘘のように消える。人間不信だった少女は、人懐こく快活な女性へと成長した。 しかし、高校3年生の春頃二人は事故に遭う。 帰宅中にたまたま出会い、久しぶりの会話に熱中していたところ、不運な事故に巻き込まれ二人とも病院へと搬送される。 幸いにも一命を取りとめた二人は、そのまましばらく入院することに。燈は、灯が無事であったことを何よりも喜び、心から安心した。この事故により顔に傷を負ってしまったものの、全く気にしていない。それよりも彼女の様子が気になって仕方がなかった。 事故に遭った日から、"亜麻木 灯"はおかしくなってしまった。 彼女はあの日、自分に傷を負わせたことを後悔していると、その綺麗な顔を歪ませる。――貴女が、そんな顔をするなよ。 燈は考えた。自分が変わらなければ、"亜麻木 灯"が"亜麻木 灯"でなくなってしまう。彼女の後ろや隣にいるだけではダメなのだ。彼女の前に立てる存在となり、彼女を導いてやらなければ。 "亜麻木 灯"は美しい。しかし完璧というにはまだ若く、危うい。幼い頃から彼女を撮り続けている自分にこそ、彼女の道を示す義務があると、燈は思い込んでいる。 入院中気にかけてくれた先生の写真を切欠に、灯が写真へ興味を持つ。燈はそれをチャンスだと思った。 唯一、自分が彼女より優っているもの。写真の世界からなら、自分でも彼女を導くことが出来る。けれど灯は"天才"だった。 いつの間にか、彼女は写真家としてもその才能を開花させ、常に燈の前を行くようになった。彼女の活躍を誰よりも喜んでいるけれど、それと同時にとてつもない焦燥に駆られているのも事実である。 もし、彼女が写真をやめると言い出せば、燈は唯一それを許さないだろう。単純に困るのだ。写真でしか貴女を導くことが出来ないのだから。そう、思い込んでいるから。 ああ、わたしのかみさま。私が君を、元に戻してあげる。 ＜苦手・嫌いなもの＞ ・亜麻木 灯以外の人間。やっぱり写真の中以外だと醜いなぁとたまに思っている。自分も含めて。 ・亜麻木 灯に悪意を持つもの。生きる価値なし。 ・イチゴやトマト等、主に赤い食べ物。 ＜好きなもの＞ ・亜麻木 灯。嬉しそうな顔、楽しそうな顔、笑顔が一番好き。 ・オレンジ系のもの。推し色ともいう。 ・猫。かわいい。 ＜メモ＞ とにかく灯が大好き。灯のために死ねるなら最高の人生だと断言できる。 小中高「わたしのかみさま」 高3春「あまぎあかり」 現在「私が君を元に戻してあげる」 ＜その他＞ ・中学の頃から「noboru」というペンネームを使っている。 ・灯の作品は必ずリツイートしている。全人類見ろの意。 ・高校の保険室に飾られた写真と病院でお世話になった先生の持っていた写真は同じもの。 ・高校の保健室の先生からよくガリガリ君を貰っていた。理由はよく知らない。 ・灯以外にも尊敬する写真家は多くいる。韓国の彼もその中の一人。 ・事故の時に歯が欠けている。 ・胸はD～E。 ***********************『ハイフェッツをなぞる病』通過後*********************** ＜シナリオ後＞ 燈の中で何かが明確に変わったということはない。 相も変わらず"亜麻木 灯"を超える才能を欲しているし、自分は彼女のために存在しているのだと信じている。今後も"亜麻木 灯"に一歩及ばない写真家として、活動し続けるだろう。 ただ少し、ほんの少しだけ、ひのの視線が気になるようになった、かもしれない。理由はわからない。 安辺 燈は今日もレンズ越しの世界を眺めている。 終わりもなく、救いもなく、二人だけの世界。 数多の可能性を潰し、いくつもの答え合わせを放棄した。いや、それこそが彼女たちの回答なのかもしれないが。 今の燈には、それで十分なのだろう。 わたしたちの"ひ"は、いつのぼるんだろう。ね、ひの。

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