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☑︎名前：熊谷 カオル(クマガイ カオル) 一人称… 私、がお、がおちゃん(入院してから呼ばれ始めたあだ名) 二人称…〇〇さん お父さんのことはパパって呼んでる。 ────────────────────── ☑︎職業：女子中学生 ────────────────────── ☑︎生い立ち 3歳の頃、重い心臓病でママが死んだ。最初は何が起きているかわからなかった。けど、もうママは帰ってこないんだなって理解して、寂しくて、私はいっぱい泣いた。 「パパは私を置いてかないでね」って言ったら、パパは私のこと強く抱きしめてくれた。顔を見たらパパも泣いていた。パパもママが居なくなって寂しいんだ。私はパパの側に、ずっと居てあげるって決めた。 6歳。小学校入学式の前日の夜、胸がすごく痛くて、病院で検査受けたら、ママと同じ病気に私はかかっていたことがわかった。そのまま入院することになっちゃって、入学式には出席できなかった。その時の私は悲しさと、死んじゃうかもしれない恐怖で胸がいっぱいで、大好きなパパに八つ当たりをしてしまった。 私に入学した気分だけでも味わって欲しいって、後日パパと看護師さん達が私の病室を華やかに飾り付けをしてくれて、小さな入学式を開いてくれた。パパと並んで、真っ赤なランドセルを背負って、入学証書を持って、写真を撮ってもらった。八つ当たりしたことをパパに謝ったら、気にしなくて良いと言ってくれた。 同じ病室に入院している人達に、「がおちゃん」って呼ばれるようになった。動物の鳴き声みたいで可愛いくて気に入った。 7歳。病院附属の特別支援学級に移った。幼稚園の友達とは離れることになって寂しかったけど、病院にはいつもパパがいるから、ちょっと嬉しかった。パパはお医者さんだから頭が良くて、しかも勉強を教えるのが上手で、たまにがおのためにテストを作ってくれてた。パパが仕事の合間を縫って作ってくれたテストは少し難しかったけど、いっぱい解けたらいっぱい褒めてくれるので勉強とテストが大好きだった。 一度、いつも勉強頑張ってるご褒美にって、動物園に連れてってくれたことがあった。本当は遊園地に1番行きたかったけど、心臓の弱いがおが行っても遊べる場所があんまり無いだろうから、2番目に行きたかった動物園をお願いした。おっきなくまさんが可愛くて、ずっと眺めてたら、パパがくまのぬいぐるみを買ってくれた。名前はクマダニさん。 8歳。この頃から、私の夢はお医者さんだった。パパはがおちゃんが入院してる病院のお医者さんだから、がおちゃんは働いてるパパの姿をよく見かける。がおちゃんはパパが側にいるからあまり寂しくないけれど、きっと同じ病院にいる他の子達は寂しい思いをしてる。早く治してあげることができれば、パパとママのいる家に帰すことができる。だから将来は、優秀なお医者さんになって、みんなの病気を治してあげたいとパパに話したら、「お医者さんになるにはたくさん勉強しなければいけないからとても大変」「だから、パパがなんとしてもカオルの病気を絶対に治す。そしたら、今よりもっと沢山勉強ができる学校に入れてあげる」って言ってくれた。 12歳の頃。大きな手術をすることになった。パパは「絶対に信頼できるお医者さんに頼んだから絶対大丈夫！」って言ってたけど、がおはそれがとっても難しい手術で、がおが死んじゃう可能性が高いことを、知っていた。医学の勉強、パパの居ないところでもしてたから。でも、がおは何も言わなかった。パパを信じているから。パパもきっとすごく怖いと思うから。手術で死んじゃう可能性が高いのも知ってたけど、それと同時に、この病気に罹った子は早くに死ぬことがほとんどだということも知っていた。がおが生きることができたのは、パパがずっと側にいてくれたからだよ。病気が治ったら、がおを遊園地に連れて行ってと約束した。 13歳。今日は、中学校の入学式。今度は病室ではなく学校で。パパが凄い顔で泣いてて面白かった。 病院の学校の卒業式では、「将来は、パパみたいな立派なお医者さんになりたいです」って言ったら、パパは座ったまま気絶しちゃった。 入学祝いにパパがスマホを買ってくれた。これでいつでもパパと連絡が取れるし、友達とLINEを交換できる。好きな場所で好きな様に写真も撮れる。 遊園地は完全にリハビリが終わったら行くことになった。楽しみだな。遊園地に着いたら、パパが買ってくれたスマホで沢山写真を撮るんだ。 パパ、大好きだよ。 ────────────────────── ☑︎情報 母親を死に追いやった病気に幼少期罹り、ずっと病院内で過ごしていた。人とのコミュニケーションに慣れておらず、中学生ながらも喋り方は少し拙い。 過酷な闘病生活を過ごしてきたが、父親の支えのお陰で心を強く保ち乗り越えることができた。中学校で沢山のお友達を作りたいと考えている。 医者になることが夢で、普段から自主的に勉学に励んでいる。入院中は医者の父親から勉強を教えてもらっていたこともあり、座学の成績は学年トップ。字がとってもお上手。 入学当初、体育はみんなとは別メニューを用意されてたが、現在はリハビリも終わったので通常授業に問題なく参加できている。秋の球技大会が楽しみ。 好きな科目は全科目。趣味は勉強と写真撮影。手芸部所属しており、週に一度のお菓子作りが楽しみ。くまのぬいぐるみのクマダニさんをリュックに改良し学校へと連れて行ってる。 男手一つで育ててくれた父親を心の底から愛している。過去に八つ当たりしてしまったことを今でも後悔しており、ずっと笑っていて欲しいという願いから父親の前では絶対泣かないと決めている。 ────────────────────── ☑︎パパ 名前：熊谷トオル(クマガイ トオル) 一人称… 俺、私 二人称…苗字呼び、さん付け がおちゃんの前 一人称… 俺、パパ がおちゃんのこと…カオル、がおちゃん、がお ☑︎職業：外科医 ☑︎情報 明るい性格で誰にでも優しく接する。三ツ見病院に勤務している。 最愛の妻を心臓病で失っており、その数年後、同じ病気に愛娘も罹ってしまう。他の患者がいるのにも関わらず自分の娘を優先的に治療してた人。人間だもの。そういうことだってしちゃうよ。 娘が家に帰ってきたらいつでも美味しいご飯を用意できるように、友人の犬山ミオに家事を教わる。得意料理はカレー。 現在娘が生きてるだけで嬉しすぎてちょっとしたことで泣いてしまう情緒不安定状態。娘が彼氏連れてきたら多分死ぬ。 ☑︎ママ 熊谷 ミツヨ(クマガイ ミツヨ)。がおちゃんのママ。歳はパパの３つ下。元看護師さん。雰囲気全体的にフワフワしてて可愛い。早期発見できたがおちゃんとは違い、もう手遅れのところまで進行してしまっていた心臓病によりなす術なく死亡。 ────────────────────── ☑︎友人(皆がおちゃんって呼んでくれる人) 兎田 キョウコ(トダ キョウコ)：中学で初めてできた同い年の女友達。夜はよく電話でおしゃべりする仲。うさぎのヘアピンを良くつけている。誕生日の熊谷カオルに熊耳の被り物をプレゼントした。 犬山 ミオ (イヌヤマ ミオ)：優秀でクール美女な名医。熊谷ミツヨが亡くなった後、熊谷トオルに家事を指南する。幼い熊谷カオルをいつも気にかけていてくれてた。 熊谷夫婦とは大学時代からの親しい友人である。熊谷カオルの手術の執刀医をしてくれた張本人。熊谷トオルが仕事で忙しい時は代わりに学校のイベントに出席してくれたりする。実は学生の頃から熊谷トオルのことが好き。熊谷カオル的にはもう1人の母って感じです。

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