タグ： のヮの式二 二万円家

特徴:急所を見抜く、大酒飲み 職業特記事項:信用に+10%のボーナス 二万円家出身の若き女医。個人経営。専門分野は泌尿器科であるが、他の分野の知識も豊富である。非常に優秀な医師であり、患者や他の医療従事者達からは絶大な信頼を得ている。現在の年収は2500×二万円を超えており、二万円家の稼ぎ頭の一人。仕事が忙しいのか寝不足気味で、医師でありながら自身は健康的な生活を送っているとは言い難い。 医師としての経験と優れた観察眼から、身体の中で敏感な部分を瞬時に見抜くという隠し能力を持っており、彼女からお仕置きこちょこちょを食らった者はもれなく意識が飛ぶ。ご褒美マッサージを施された者ももれなく意識が飛ぶ。 酒好きでもあり、特にハイボールを好んで飲んでいる。最近はウィスキーよりもテキーラを割るのにハマっているらしい。 病院では主に阿富の調合した薬を採用している。また、愛羽里に副作用が出ない媚薬の作り方をこっそり教えているという。 なお現在、婚約者がいる。 あら、どうしたの？こんな時間に。 寝付けないから私と話がしたい……と。 そういうことなら……ええ、構わないわよ。そこに座りなさい。飲み物を取ってくるわ。 寝付けないのなら……ハーブティーがいいかしら？玄米コーヒーなんてものもあるわよ。ノンカフェインだから、寝る前の一杯に丁度良いのよ。味も申し分ないわ。 ……お酒？あら、良くないわよ、寝酒は。 って、医師としては言いたいけど。ふふ。そうね、たまには誰かと晩酌というのも悪くないわね。 それではひとまず、乾杯といきましょうか。 ところで……もしかして、何か話したいことがあってここに来たのかしら？ 私の過去が気になる……そう。なるほどね。 その様子だと、羽輝菜から何か聞いたわね？あの子ったら余計なことを…… なんて、冗談よ。ふふふ。 そうね、小学生の頃の私は……正直、あまり行儀の良い子供ではなかったわね。 同級生の女の子達に比べると……ほんの少し負けん気が強かったかもしれないわ。 私が通っていた小学校、どうもやんちゃで落ち着きのない子が多くて…… そういう子達って、内気な子や力の弱い子をからかってみたりとか、気に入らない子をいじめてみたりとか、大人達に反抗して困らせてみたりとか……それはもう、やりたい放題だったのよ。 私、悪い癖があって。 そういう元気が有り余っている子を見ると、つい躾けたくなってしまう……ふふ。そんな子供だったのよね。 皆、最初は威勢よく向かってきたわ。お前なんか泣かせてやる、後悔してもしらないぞって。 でも、ちょっと可愛がって慣らしてあげると……すぐに大人しく、そして従順になったわ。少し前まで暴れ回っていたのが、嘘のようにね。 特に男の子は可愛かったわね。ふふふ。 当時の愛冷からは色々言われたわ。例えば何があったかしら…… 「脳筋ゴリラ」……？ ……ええ、もちろん彼のことも可愛がったわよ。他の子よりも、念入りにね。ふふふふふ。 それにしても、愛冷とは色々と競ったものね。 彼、少しやんちゃなところはあったけど頭が良くて、とても優秀だったのよ。本人もそれを誇りにしていたわ。 それで、私も負けず嫌いだったから……中学校に上がってもテストの点数でよく勝負していたし、いつの間にか、高校も同じところを目指していたわ。 ここまで来て、落ちたら許さないわよ？……なんて冗談も言ったかしら。ふふ。懐かしいものね。 そうそう、羽輝菜も同じ高校だったのよね。 彼女なら留学でも何でもしていそうだったのに。 ……彼女がどんな子だったか？今と何も変わらないわよ。心なしか、今の方が少し賑やかな気もするけれど。 そうね……確かに羽輝菜とは長い時間を共にしてきたわ。だけど、彼女の何もかもが、私の理解の範疇を超えていたのよね。彼女の行動を予想できたことなんて……ええ、ただの一度もなかったもの。私と同じ高校を志望した理由を聞いたときなんて、本当に驚いたわ。 ……まあ、この辺りの話は彼女本人に聞いた方が早いかもしれないわね。 高校時代……忙しかったけど充実していたわ。受験生だった頃よりも勉強量は増えたし、バスケ部にも入って、あとは学級副委員長もやったりして……一日一日があっという間に過ぎていったわね。 この頃にもなると、そうね、私も年相応には落ち着いた行動が取れていたかしら。 ……ええ、それなりに大人しくはしていたつもりよ。真面目な学生だって、よく言われたものね。ふふふ。 そうそう、高校生にもなると進路のことも考え始めなければならないものだけど、当時の私はまだ模索している最中で……あまり将来に関する見通しが立っていなかったのよね。 そんなとき、私に声をかけたのが愛冷だったのよ。 話によると、彼……小さい頃に「医者か法曹になれるくらいの頭脳だ」って言われたらしくて、どうもそこから本気になったみたいなの。 子供の頃って、案外大人の些細な一言がきっかけで人生観が定まったりするものよね。ふふふ。 それで、愛冷は私にこう言ったの。 「俺たち、昔よく学力で競ったよな。久しぶりに勝負といかないか？文系の俺が法曹、理系のお前が医者をそれぞれ目指す。実現したほうが勝ち。期限はなし、どうだ。」 ……ってね。 私はそれを聞いて、久々にあの感覚……負けず嫌いだった頃の、何か滾るような……どこか懐かしい感覚を味わったのよね。 高校では文理が分かれて、私たちがこういう勝負をすることも少なくなっていたものだから。 私は彼からの申し出を受けることにしたわ。 「ええ、もちろん良いけど……私は本気でやるわよ。もし、言い出しっぺが途中で投げ出したりなんてしたら……わかってるわよね？」 ……って、あの頃みたいに軽く冗談を言ったりもしてね。ふふふ。 流石に、あら、泌尿器科なんて良さそうじゃない。なんて笑ってみせたときには、彼も少し驚いていたようだけど。 それからは私も愛冷も進学が決まって、お互い、自分の目標に向けて進んでいったわ。 医学部……そうね、決して楽ではなかったわ。今まで以上に勉強漬けの日々になったし、それなりに苦労もしたわね。愛冷は目標通り、一足先に検察官になって勝ち抜け。だから、最後の方はひたすら自分との戦いだったわ。 あら、安心して。色々あったけど、最終的には案外何とかなったわよ。 頑張るための秘訣？ そうね、何か趣味を持つといいわよ。私はよく気晴らしにバーで一人呑みというのをよくやっていたわ。私にとって、お酒の力はかなり大きくて……特に疲れた時の一杯は至福だったのよね。ふふふ。この話、愛流には内緒よ？ ……とまあ、そんなことがあって、そのまま今に至るわ。こうして見ると、愛冷には色々と世話になったものね。お互いに、目標通りの職につけて、大団円といったところかしら。 何だか、今日は話しすぎてしまったわね。いつもより多めに呑んでしまったのかしら。ふふふ。 長くなったけど、貴方に聞いてもらえて、私も楽しかったわ。どうもありがとう。 ……もう遅いから、そろそろ貴方も寝た方がいいわよ。 ……私？ああ、あと少しだけ仕事が残ってるから、これを片付けたら寝ることにするわ。気遣いありがとう。 でも、貴方は私の健康よりも、自分の健康を心配した方がいいわ。何かあればいつでも診るから。安心しなさい。 それでは、体調にはくれぐれも気を付けて、しっかり睡眠をとるのよ。 おやすみなさい。

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