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雨粒が如く降り注ぐ銃砲弾。 はるか遠くから放たれたそれは、一瞬の時を経て死を携えながらやってくる。 直後に響く鈍い炸裂音に紛れて、また一つの命がかき消える音が聞こえた。 戦場を渡り歩き、時に金と引き換えに己が命すら差し出す生粋の戦闘狂集団ーー傭兵。 流石に報酬に見合わない依頼を受けるものは少ないが、それでも戦えればいいという変人共は一定の数存在したりする。 そんな変人集団の中で、多くの戦場を経験し、時には生死の境すら彷徨ったことのある俺っちは、度々同僚に質問されることがある。 ーー戦場でいちばん大切なことは、なにか？ これは正直、人によって答えは変わるだろう。 死なないことを大前提において活動するやつもいれば、死に場所を求めて戦うやつもいる。 戦場に臨む気持ちなど千差万別。それこそ、百人いれば百通りの答えが出てくるだろう。 なら、そんなものはないと返すべきか？ ーー否。そんなわけ無いだろう？ 戦場においては各々の気持ちなど塵芥に等しい。 吹けば飛ぶーーそれこそ、砲弾一つで複数の人間が消し飛ぶことなど日常茶飯事なのだから。 だが、そうだとしても。否、だからこそというべきか。 戦場における、闘争を、駆け引きを、絶望を、希望を、想いを遺志を生も死すらも。 全部全部、そいつらまるっとひっくるめて、全部。 「ーー楽しむことだろうよ、ルーキー！　目の前で怒ること全部、楽しみながらやんのさ！　なはは、それがたとえ、自分の終わりだったとしてもなぁ！」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― Name:R.A.D　Code:戦場の渡り烏[RAVEN] 一人称：俺っち、俺 他人称：渾名、コードネーム 口調：ハイテンション 性質：不安定 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 報酬次第でいかなる戦場にも駆けつける戦闘集団、傭兵。 彼らは様々な思いを胸にいだきつつ、生死を掛けた闘争の渦へと身を投じ続ける。 昨日生き残れたからと言って、今日も、明日もと生き残れる保証はない。次目を覚ましたときこそが、人生最後の目覚めであっても不思議ではないのだから。 しかし、そんな中で毎度のごとく戦場を荒らし、悠々と生きて帰っていく者たちが存在する。 彼らは一般的な傭兵や兵士たちから『ネームド』と呼ばれ恐れられ、或いは狙われる存在だ。 彼こと、R.A.Dもその中のひとりである。 数多の戦場を経験しながら、今尚出撃を繰り返す彼にとって、もはや戦場に赴くことは日々のルーティーンに入っているのかもしれない。 彼は戦場において「レイヴン」或いは彼自身の名乗りからとって「ラッド」と呼ばれている。 本名は不詳であり、恐らく彼が名乗るラッドというのが本名の頭文字から来ているのではないかと推察されている。 一部では天性の戦闘適正者を指す「ドミナント」との関係性を示唆するものもいるが、事実確認は取れていない。 彼の愛機である特殊人型兵器「マヤーク」を操り、突貫しつつの質量攻撃を得意としている。 彼の戦闘に特筆するべき点はないが、それこそが彼の特徴ともいうべきだろう。 どんな戦況下であっても、常に同じポテンシャルを発揮し続ける。爆発力には劣るが、あらゆる戦場を生き抜いてきた秘訣の根底にはこれがあるのかもしれない。 尚、戦闘中など喧しい程に外部回線でその語り口を披露する彼であるが、その異様なテンションの高さから薬物中毒者の疑いを持たれている。 彼という完成サンプルをもとに、薬漬けによる戦闘適性の向上を図る実験が行われているという噂もあるが、真偽の程は定かではない。

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