タグ： キャットルフ

都内に住む絵描き。 22歳の頃に、とあるアーティストの楽曲にインスパイアされてクロネコを拾い、飼い始めた。 二年目の冬に、飼い猫に手紙を託して放してみたが、そもそも彼には帰りを待つ彼女などいないため、猫は無事に野良化してしまった。 以来、年が明けると猫を拾い、猫の絵をかきながら空想（妄想）上の「僕の帰りを待つ恋人」の話を語り聞かせ、 翌年のクリスマス前に手紙を書いて託し、猫の行く先を追跡、年が明けるまで見届けたら別の猫を拾う… ということを繰り返している。 その中で2度、見ず知らずの女性宅にたどり着いた猫がいたため、交際を申し込んだことがあるが、どちらも実を結んでいない。 3匹目の猫からは、活動の様子をSNSで配信し始めており、その様子から「狂人」とされながらも、近年では作品はそこそこの売れ行きを見せるようになった。 ここ5年ほどは生活に困窮するということはなくなっている。 また、当初は困難を極めた猫の追跡であるが、3度、4度と繰り返すうちに追跡、隠れる、登攀、跳躍といった技能が向上していき、近年では追跡の様子を動画配信するほどになっている。 配信の際は猫のアバターと、若い女性の声を使用している。 芸術（猫）の技能により、猫の躍動的な姿を描くことができる他、猫一匹ずつの特徴を捉え、見分けることができる。 これにより、他の黒猫にまぎれたとしても、自分の猫を見失うことがない。

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