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普段は普通ないい人を装っているが、自分をそこらの一般人とは違う特別な人間だと思っている。 こういう事を言うといい目で見られないことを理解してうまく猫を被りいい子ぶって立ち回っている 絶対に堂々とは言わないが自分のことを天才で完璧、可愛いし努力もできて欠点なんてある訳ない！と思っている。 行き過ぎた自信過剰で自分大好き、自分はすごい、善悪も倫理観も問わず理想の自分になるための努力は惜しんでこなかった。 いつだって優先順位の一番は自分。自分の為であるならどんな非道で外道なことであろうとも努力だと言って喜んでこなす。 欲しいものは奪ったし盗んだ、気に入らなかった顔は整形手術した、目障りな競争相手も嫌いな奴も都合の悪い人間も消した、わからない事件は適当な人を犯人にした、依頼が少ない時は事件を捏造した、ライバルの悪い噂を流して追い込んだ。 他人をすべて見下し謝ったり馬鹿にされるのがのがなにより嫌い。うっかり殺しちゃうかもしれない。 他人は自分が前に進むための足場、もしくは自分を持ち上げる舞台装置に過ぎない。 もし批判されても何故言われているのか全く理解できない、だって子供の頃からの当たり前のことをしているだけだから。 しかしまだまだ彼女は満足していない、足りてなどない、もっとすごい特別になりたい、自分が望む完璧な自分には程遠いもっともっと頑張って努力して完璧に、特別にならなくては、という欲望を抱えている。 職業に探偵を選んだのは困っている人が自分に頼ってくるのがいい気分なのと、ちゃんと助けてあげる私最高にいい人！優しい！というのに心ゆくまで浸れるから。 　（私はちゃんと努力してる、努力できるし天才！すごくてすごい私の糧になれるんだからありがたく思って？ 今の立場だった頑張って努力して（同業者を秘密裏に陥れ、肉体的精神的に追い詰める等）手に入れたんだから文句なんて言わせないよ？私間違ったことなんてしてないよ？だから黙って私を褒め称えて！） 内心では自分が誰より平凡なのを気が付いていたが目をそらし必死に見ないようにしている。 全ては特別になりたい、誰かに見てもらいたい、褒められたい、愛されたいという感情の裏返し 昔はそのために純粋に努力していたような気もするが全く報われず気が付いたら取り返しのつかないところまで歪んでしまった。 絵に描いたような凄惨な家庭に生まれ現実逃避に読んでいた絵本の中の、優しい家族も仲間もたくさんいて、何の痛みも不幸もなくて、心から幸せそうで、そんな特別な主人公に憧れて今の自分なんかいらない、全てを捨ててそんな存在になりたいと思った。 それが全ての始まりだった。

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