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指定暴力団の4番目 おじき>ご意見番衆>頭>いまここ 自分と同じ立ち位置の人に八角という男がいる。 現在頭は他との抗争により重体。次の頭候補に八角が上がる。 自分はおやじさんに多大なる恩義があるのでおやじさんのもとで生きていられれば頭に興味はない。優秀な八角が頭になれば組もよくまとまるだろうと思っていた。 ただ、ある時知ってしまった。 八角という男は非常に野心家で、組を半ば乗っ取り、実権をすべて得ようとしている。 非常に暴力的でもあり、組みで禁忌としていた一般人への圧力をしていることもわかった。 そんな親不孝者を頭にするわけにはいかない。 しかし、どうすれば良いのかいい案が思い浮かばない。 そんな時にニーナと出会った。 ふつうにその年の一般人を自宅に止めること自体犯罪でもあるし、そもそも慎はヤクザものである。 なんとか帰さないとと思っていた。 しかし、ニーナからは何か思い詰まった思想を感じた。 単なる遊びでの家出ではないだろうと感じた。 きっとここで家にあげなければ自分を売ってまでしてでも家に帰ることはないんだろうと。 だから明日には帰れといい一晩泊めることにした。 ニーナは次の日もきた。 ここはホテルでもなんでもないとは言ったが、ここが無くなったら困るというのもわかっていた。 だから強くは言えなかった。 ニーナは学校の話をよくしてくれる。 「うちのクラスの学級委員の女子が嫌いなんだよねぇ。真面目でもないし、仕事もしないくせに男子への見た目だけのために委員になってさぁ。むかついたから代わりに本当はなりたがってた真面目ちゃんを推して代わりにしてやったんだよねぇ」 それを聞いて何かが走り抜けた気がした。 今まで頭に興味すらなかった。だから思いつかなかった。 あるではないか、八角の頭への道を止める方法が… 自分が…頭に…なればいいんだ。 大事な組をあるべき形で引き継ぐため、慎は八角と戦い頭になることを決めた。 全てはニーナの一言から始まった。 そんなある日、背中を見られた。 ニーナは驚いていた。その日ニーナは一人家を出た。 ニーナには仕事のことは隠していたから。 この背中を見た人は皆慎から距離を取った。 だからこれを見てきっとニーナもここからは立ち去るだろうとも思っていた。 知ってしまったのであれば巻き込まれるかもしれない。 それに、もし女子高生を家にあげていることがバレれば組に知れ渡り、親子の縁を切られるかもしれない。それだけではない。八角にバレたら最後ニーナの安全は保証できない。 ただの女子高生ではあんな熊みたいな男に勝てるはずもない。 刺青を見られたことはニーナと分かれるいい機会だったかもしれない。 しかし、組から帰るとニーナが家にはいた。 しかも親子丼がそこにはあった。 「おじさん冷蔵庫に何にもないんだもん。これしか作れなかったよ。」 「なにぼーっとしてるの？私の女子力に惚れちゃった？ほら食べてよ。ほらゴクドーって親子になるんでしょ？親子の盃で？だから親子丼にしてみた！ほら親子の盃じゃん？これも」 「いや、違うんだが。」 「ほら！いいから食べて！」 「うん…あんまり旨くないな」 「うそ？そんなことない！…くはない。なんだろう味が薄いね…」 「ありがとう。元気が出たよ。」 「え！？ちょっと今なんて！？い、いきなりはずるいよ！え？」 ニーナは優しい子だ。もし追い出したらなにをしでかすかもわからない。 いつか決心がついて一人家に帰れる時が来るまで…ずっと…守り抜くことを誓った。 もう一つの親子の盃に誓って。 頭はいいが、発想が凝り固まる節があり、単純な考え方ができない。 暴力団組員で一応作りましたが、闘争のイメージが柴千春なので頭突き許して…

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