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通過シナリオ 先のない扉 ナイア薬局 元々は根暗な本好きの青年だった吉良は、好奇心が強く、何でも知りたがった。 特に、好きな女性の全てを知りたい、という欲求が大きかった彼は、ある日、一つの疑問が浮かんでしまう。 「目の前のこの人の死に顔はどんな姿なのだろう。」 ムクムクと膨れ上がる好奇心と、自分だけが、彼女の誰も知らない顔を見られるのだという後ろ暗い感情を、彼は抑えきれなくなってしまう。 ストーキングを繰り返し、怪しんだ女性が呼んだ警察すら回避し、吉良は片思いの相手を殺した。その時の女性の美しい血の気の失せた表情が忘れられず、以後、少しでも好きと思った女性に同じ行為を行い、殺人を行うようになった。 しかしその凶行がバレないわけもなく、8人目の片思いの相手に拳銃の弾を打ち込もうとしたその時に現行犯で逮捕。犯行の手口が一致していたことを皮切りに、状況証拠が集まり逮捕、死刑を言い渡された。 しかし捕まったすぐ後に原因不明の脳死。意識は取り戻したものの、身体に何らかの異常があったのではないか、と思われた。人を何人も殺すには身体機能に問題があったのではないかとメディアが大きく取り上げたので、司法としても無視できなくなってしまった。このまま、医師の診断を経て、もしかしたら前代未聞の死刑撤回があるかもしれない。実際はきちんと7人殺した犯罪者だが。 悪夢の中で出会った人と再びめぐりあい、吉良はその人と恋人になることができた。 オレの何もかもを受け入れてくれる根津センパイ。アンタの側にずっと居たい。もし、オレを手放そうとするなら、アンタの腕を引っ張って奈落の底まで落ちていきたい。いつまでも、どこまでも一緒ッスよ、ゆーだい。オレから逃げるなんて許しませんからね。

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