タグ： 瑛嘉玄

※基本ルールブックP.48掲載「芸術家」準拠。個人的な技能として《図書館》を所得。 ※《英語》の初期値は、EDU×2となるよう技能ポイントを消費せずに調整した。 ※《大きい棍棒》の初期値は基本ルールブックP.70掲載「武器の表」準拠。 ※大きい棍棒らしき何かを、常に持ち歩いているわけではない。 ※この探索者は神話的事象による狂気に陥った経験はない。 売れない小説家。ペンネームは猪村 晃(いむら ひかる)。 社交性は高い方ではない。容姿も平凡。どこを取っても普通の人間。 しかし小説を書くときだけは、猛々しい物語をダイナミックに描ききる。 まるで人間性が真逆になったようだ。ペンネームの由来も、そのギャップから着想を得ている。 本名のローマ字表記 "URAKI HARUMI" を、逆から読んだのだ。思いのほか、人名としてしっくり来る。 処女作「友情」が予想外のヒット作となったことをきっかけに、小説家としての道へ進むことにした。 タイトルと表紙は明るいイメージだが、内容は「友情の崩壊」をテーマに綴ったものである。 人間の深層心理を的確に描いた一作であり、終盤にはその凄惨さが怒涛の勢いで描かれる。 最悪の結末を迎えるにもかかわらず、「誰も悪くなかった」「皆が善人だった」との評論を受けた異色作。 しかし第二作目「正義」の執筆が中盤に差し掛かったあたりで、もう限界が来てしまった。 今は「力なき正義の無力さ」が「自覚なき偽善の暴走」へと変貌する様を描いているところである。 悪くはないのだが、登場人物の思想や行動が、前作の終盤と似たりよったりであり、あまり評価されていない。 無論構想はある。彼はこの小説を、ハッピーエンドにするつもりでいる。だが筆が進まない。 他人の評価を気にしすぎては、作品など書けるわけがない。そう分かっていても、気になってしまう。 心の中から、葛藤が去る日はない。それは長期に渡り、彼の中で激しくエスカレートしていく。 宇宙的恐怖に魅入られる可能性は、そのような感情が生み出しているのかも知れない。 [こころ]からの生還：クトゥルフ神話技能+5を獲得，応急手当成長+9，《呪文：門の発見》，《特殊裁定：次に狂気に陥ったとき探索者は自殺癖を発症する》を獲得 まさに彼は、その運命に立たされることになった。 ところが、彼は運命をひっくり返した。彼は一度、本当に全てを手放したのだ。 あまりに理不尽な選択肢、絶対に噛み合わない歯車を前に、世界にも自分にも嫌気が差した。 彼はナイフで、自分の首を掻き切ったのだ。 「世の中、クソだな」――彼の答えは、自決だった。 彼は自決を選択したが、どうやら世界はそれすらも許さなかったようだ。 自室のベッドから身を起こした彼は、机に向かい、原稿を引き出しペンを取った。 信念の折れかけた主人公が、ここから状況を打開し逆転する展開になるのだが、 その時に発声する台詞、その一言分が、もう何日も空欄のままだった。 「世の中、クソだな」――彼はその欄に迷わず書き加える。 彼の小説家としての人生は、まだまだ終わりそうにない。 脳内で次々と整理され浮かぶ、描写・台詞・物語の進行。際限なく降ってくる新たな構想。 ここから当分の間、ペンのほうが追いつかない日々が続くのだから。 《呪文：門の発見》 正気度1D3とマジック・ポイント1を生贄にする。 視界内に存在する、他の世界あるいは別の場所へ通じる門の存在を知覚出来るようになる。 この効果はキーパーが許容できる限りにおいて、永続する。 ただし、門を開ける・門を閉める・門を創造する・門を通るといった効果はない。

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