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幼少期は大人しく、よく友達から虐められていたが、ある時父親からカラオケに誘われ、その時父親が歌っていた曲、そしてその姿がとても格好良く見え、 その日を境に父親の真似をしてロック(音楽)を聴き始め、中学から本格的に音楽の勉強を始める。 高校時代はバンド活動を始めるが、仲間との意見が合わず言い争いが絶えなかった。その延長戦か、気性も荒れる事になり、他校との争いも少なからず起こっていた。父親はその事に関し激怒し暴力を振るい、母親は涙を流していた。それ以来実家を飛び出し、バイトをしながら生活を続けていた。 それからしばらくしたある日、親戚のおじさんから「親が交通事故で亡くなった」と連絡をもらった。 葬儀の後、おじさんから色々話しを聞いた。家を飛び出したあの後、すぐに自分を探してくれてたこと、自分の関係者から居場所を特定しても、あえて連れ戻そうとせず見守ってくれてたこと、父親が暴力を振るったことを後悔していたこと、母親が毎日泣いていたこと、そして最後に、親の遺産はすべて息子に渡すようにと伝えられていたこと、その事を聞いて自分が本当に小さい人間だと認識した。 その日を境に、今までの時間を取り戻すように猛勉強し、高校も無事卒業出来た。先生も事情を把握していたのか、深くは追及してこなかった。 仲間とも話し、バンドは一時解散することになった。たまに街中で喧嘩を振られる事もあったが、極力手は出さず、逃げに徹していたが、たまに反射的に足が出ることはあった。だがたまたまなのか学校にばれることはなかった。 大学進学が決まり、改めて身の回りの人たちの事を考えると、自分は一人ではなく、周りに支えられてきたのだと考えられるようになったと気づく。 弱い自分が変われたのは父親の、周りに寄り添い考えられる心をくれたのは母親の、絶望から救い出してくれたおじさんの、先生の、仲間の、今の自分がここにいるのはすべてみんなのおかげだと。 これからは強く生きる。あの世で父親と母親を安心させられるように、これからを精一杯生きていく！ 「やぁぁぁぁってやるぜッ！！」

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