タグ： なまこ式 古物商 神も存ぜぬ天使の取り分 西原殺

2015特徴表 珍しい技能：INT×5%のフレーバー技能を得られる 大酒呑み：酒類とのPOT対抗時、POTの値を半分(端数切り上げ)にする 名前の読みはなるいし かすか。各地を旅してオカルティックな物品を売り歩く古物商で、十数年前の事故の影響で足が悪いので杖を突きながら移動しているほか、誰かと行動を共にする際は転ばないよう支えてもらうことも多い。 人懐っこい性格で、複数回取引した顧客と友人同然の関係になったり、自らと似た生業を持つ人々のコミュニティで中心人物になっていることも珍しくない。また、人を祟るようなアイテムや心霊現象との奇縁も多く、自分の身が危ないと感じると友人に泣きついたりしている。本人の幸運もあり、今のところ目立った被害は受けていないっぽい。 自他共に認める酒豪で、特にワインがお気に入り。彼が扱う商品の中にはボトル入りのワインも含まれており、同好の士を増やしたいという彼の意向によって相場よりもかなり安い値で売られている。スプーン一掬い分もあればそのワインのことは大体分かると豪語しているが、それを証明できるほどの知識を持つ者が自分以外に居ないことを同時に残念がっている。 その正体は、逸話の中で人を少なくとも二人以上は殺している呪物や、魔術書と呼ばれる稀覯本、その他洒落にならないオカルトと深い縁のある者の人身売買などを専門に扱う違法シンジケート「サウスゲート・ユニオン」の四代目代表。「ストーンコールド」というコードネームに加え、その地位を指して「チェアマン」と呼ばれることもあるが、本名や出自などは知られていない。 彼らの標的は主に、人間としてより多くの力を得る手段を魔術や呪いの類に見出す狂人だ。会話が成立し、預金が多く、そして何より組織に害を及ぼさない、長期的に良い顧客になってくれそうな人間は自分たちのコミュニティに引き入れるが、一つでも満たしていなければ対応は変わる。「あのような愚物の手中に収まっているべきではない」という考えで、その者の全てを奪い去るのである。既にドス黒い知識と力を抱えていると思しき、その者自身の身柄を含めて。 彼らの顧客は、引き入れられた同様の狂人もしくは極めて悪趣味な富豪である。顧客も、彼らユニオンも、物理的にはただのガラクタとも取れる神秘的なアイテムや、人間の身柄の本当の値打ちは知らない。だからこそ、より口の上手いユニオンが自由な値を巧妙に叩きつけ売り捌く。そういう意味で、彼らはあくまでただの商売人である。 彼が不要な杖を突いてまで弱者のフリをするのは、標的の利己性を試すためだ。彼が鳴石幽として口を動かしている間、彼はずっと善玉の馬鹿を演じている。交流を経て"良き友人"と認めた相手はブラックマーケットに招き入れるのみだが、見限った者は自分の手下だけで満たされた小さなパーティに誘き出し、杖の底に備わった強い麻痺毒付きの針を刺し、以降の悲惨な末路に突き落とす。彼が部下に全てを任せず自ら標的と接触するのは、本来の立場では出来ない他者とのフランクな関わりを得るためである一方、人を欺くこと人を裏切ることによって自らの強烈なサディズム精神を満たすためでもある。 「私が扱う商品や知識はさながら水で、あなたみたいに向上心がある草木に受け取ってもらうのが一番良い」という方便で顧客を惑わすが、この文言には真の内容がある。「我々が扱う品物は水、それを有難がって金を払うのが草木、我々は鹿です。つまり、水も草木も自由に扱うことができるという意味です。そして、貴方も本当は草木ではなく、水でしかありません」

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