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保健の先生三年目の新人先生。(27) 幼い時に両親が離婚し、父親に引き取られたがその父も中学の時に亡くなる。 母とは連絡が取れず親戚の家を転々としていたが、高校卒業と共に家を出る。 そのあと大学では看護科へ進み、教授の薦めで中学の養護教諭になる。 いつも保健室にいる誰にでも優しい保健室の先生。 辛いことや悲しいことがあると真剣に話を聞いてくれる。 その一方で自分のことは全く話さない。 唯一わかっているのが 好きなものは甘いもので嫌いなものはないということ。 特にアプリコットジャムが好きで、保健室に行くと紅茶にジャムを入れて飲んでいる姿が確認できる。 その時の先生は普段とは違う微笑みを浮かべているらしい 美影杏とは付き合っている。 美影ははじめて愛をくれた人であり、自分が愛そうとした人。彼女をあいしていたが、その｢あい｣が本当に愛なのかは杏林自身が愛を知らないため分からない。 ただ、美影が大切でかけがえのない人だったことは事実。 (上のは省略版) 幼い時、家の中は暴力と怒号、悲鳴であふれていた。 所詮両親の夫婦喧嘩というやつ。時にその火種は自分にも飛んできた。幼い自分にはその火の粉を払うことができずいつも必死に泣いて謝っていた。鳴り響いていた悲鳴は自分だった。 案の定、両親は離婚し幼かった自分は父に引き取られた。母と離れた父は幾分静かだったが何がきっかけだったか久しぶりに暴力を振るわれた。泣きじゃくり謝るが、それがかえって母を思い出させたのかさらに苛烈になった。その日から父は何か気に入らないことがあると自分に暴力を振るうようになった。 そんな父が中学の時に事故で死んだ。悲しみすらなかった。 母に連絡を入れるが一切無視された。そんな自分を父方の親戚が引き取った。まだ未成年者だったため世間体を気にして引き取ったのだ。はじめは暴力を振るわれていた事実に同情し、憐れんでいたがその頃の自分は一切抵抗も反抗もしない人形のような少女だった。そんな自分のことを気持ち悪がり引き取った家族からは嫌悪と侮蔑の目を向けられ親戚中をたらい回しにされていた。 高校を卒業し、ただ無感情で従順なだけでは気味悪がられるということを学び猫を被るということをしった。大学に入り自分の今までの経験を教授や同期に話し、同情を誘った。過去のようにならないために感情的に。そうすれば彼らは可哀想だからと色々良くしてくれた。 酷いとか悪い奴とか言われたっておかしくない。でも親戚の家を出た私は生きていくのに必死だった。大学では看護科に入り看護師と保健師、養護教諭など取れるものはすべて取った。なりたかった訳ではないが、しいて言うなら同情してあげられるから。そんな理由だった。 「気持ちをよく理解して話しを聞いてくれると評判だから学校の養護教諭に向いている」と言われ中学の養護教諭になった。 新任の養護教諭として赴任してきて数か月経った頃、保健室にやってきたのが｢美影 杏｣だった。 腹部や背中には薄れてきてはいるが過去の暴行の後がある。 過去に親から暴力を振るわれてきたため、殴られる蹴るなどの行為を受けるとSAN値が減る。 倒れてる状況で上から一方的に殴られるとクリティカルヒットする。(SAN値に) 男性0/1d2 女性0/1 家族も誰も愛をくれなかった。 唯一、彼女だけが私に愛をくれた。 彼女がいてくれるだけでわたしはよかった。 なのに＿＿＿＿＿＿＿＿なんで？ スミレの花言葉｢愛｣｢貞節｣

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