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　不死身の青年。 　KPC鏑戯愛十郎さんと同居…というか監禁されて一緒に住みながら、毎日食べられている。 　実年齢は昭和生まれの60歳近くだが、精神年齢は20歳が少し大人びた程度。 　傷ひとつない白い肌に、細くなよやかな手足、儚げに潤んだ天色(あまいろ)の瞳、ほのかに輝く亜麻色の髪と、あどけなさを残す顔立ちと、少女的な整った外見をしている。 　おどおどとして少し自罰的。人見知り(…と不死身や被監禁がバレる事への警戒)から基本的に自分一人での留守中でも来客には出てこないし、愛十郎さん以外と顔合わせたがらない。 要は引きこもり体質。 　不死性も相まって安全性にはあまり頓着しない。ハードプレイ(されることがあればの話)受け入れて付き合ってしまうし、料理をすれば時々包丁で指を切って鉄分を加えてしまう。(小さい怪我なら多分瞬殺で回復してしまうので…) 　愛十郎さんに与えられた首輪をつけ、服も一つ一つ選んで着せて貰い、特注のでっかい鳥籠ベッドで寝て、食事も愛十郎さんの管理の元取っている。 　そのおかげか、不死にかまけてろくに食事も取らずに痩せてた体もふにっと口あたり柔らかなマシュマロボディに。(食べられる箇所が増えた、とも言う) 煮ても焼いても美味しいよ。 毎週金曜日の夜は夕食を作って待ってる。 好き→読書、ナポリタン、愛十郎さん 嫌い→辛いもの、遊園地、高所 　元々は、面倒見の良い兄と兄を溺愛する母と古き時代ゆえに家庭は妻に任せきりの父、と言う家庭に生まれた平凡な少年だった。 (ナポリタンは兄とレストランで御馳走を食べた幸せな思い出のメニュー) 　ある時に家族で出かけた先の遊園地で、兄とコースターか観覧車に乗った際に機械不備による運転事故に巻き込まれた。 　2人で致命的な負傷を負い、兄はそのまま亡くなってしまった中、瀬鈴弥は異様なまでの速度で回復・後遺症もなく無傷で生還した。 　溺愛してた1人目の息子を亡くした母は、2人目の息子の不死身を気味悪がり、また兄の死を責めるようになり、最終的には瀬鈴弥を山奥に捨てると言う暴挙に至った。 　幸い山の麓で暮らしていた一人暮らしの老人に拾われ、孫のように数年間育ててもらったものの、20歳になり成長が止まったことで不死身を気味悪がられて再び捨てられることを恐れて、以後老人が亡くなるまで出稼ぎ先の都会から仕送りを送るのみで帰らなくなってしまう。 　老人が亡くなった後は、出稼ぎ先だった都会に移り住んで、時には性別ごと身元を偽って不死身と変化しない体を誤魔化しながら、バイトなどで数十年生活していた。 　平成も末の数年前、バイト先から1人夜道を歩いていたところを後ろから付けてきてた愛十郎さんに襲われたのが出会い。 　どうせ死なないし、適当に死んだフリでもすれば満足するだろうと抵抗もせずにいたら肉切り取られて食われた。その上回復する所を見られた。怖がって逃げると思ったのに、何故か喜ばれた挙句に家に拉致られた。 　その後、彼を家に置きたがる愛十郎さんと「自分が自然に消える方が詮索を避けられる」と交渉して、元の住居や職を引っ越しの体で処分・退職して、表社会から静かに姿を眩ませて愛十郎さんとの同居を開始した。 (つまり半分くらい自分の意思) 　不死を恐れず、「世話を焼いてくれる(見た目)年上の男性」として兄の面影を見出している愛十郎さんに依存を覚えてるし、食べられる際に切り取られる苦痛や食べられる事そのものも自罰や贖罪の代替行為のような感覚で受け入れてる。 　初めて出会った夜の貴方と今の貴方は少しだけ違う。貴方はやっぱりどうやったって僕とは違っていく。 　でも、叶わないと分かっててもこっそり流れ星にでも願いたいことがある。 　「セレヤ(Sereia)」はポルトガル語で人魚。 　人魚はその肉を口にすれば不老不死の妙薬となると言う。 　願わくば、人魚の名を持つ血肉を口にする貴方が、共に永遠に呪われてくれないかと。 追記 ー瀬鈴弥の兄(故人)についてー 　潮蜜家の長男、瀬鈴弥の3歳上で享年が12歳くらい？ 　文武両道で何でも出来て、みんなの人気者で母の寵愛を受けていて、弟の自分も可愛がってくれる優しいお兄ちゃんという理想の存在。 　瀬鈴弥は兄を「忘れられない人」とは言ってるが、正確には「忘れられない」のは母に兄の死を責め立てられたことで植え付けられた「亡くなった兄への罪悪感と贖罪意識」と、兄が亡くなってからの50年を生きる内に薄れてぼやけ、無意識に美化する形で補正してしまった「兄の人物像」。 　母の寵愛と面倒見が良くて弟の瀬鈴弥を可愛がっていたのは多分事実だけど、成績や能力、友人関係は平均±α程度。普通の子供並みに知らないことも出来ないことも多い至って平凡な少年であり、瀬鈴弥が今現在兄の人物像と認識している「何でも出来る完璧なお兄ちゃん」ではない。 　外見が弟とは似ていないが、瀬鈴弥は当時幼かったことや上記の思い出補正も相まってこの点については忘れている。 　もしかしたら同じ血を分けた兄弟ではないのかもしれない。間違いなく同じ母から生まれた子供ではあるはず、だけど。

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