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「姫がいるから俺は何事も恐れず在れるんだよ」 ＜特徴表＞ 1-8「幸運のお守り」 幸運のお守りを持っている。身に着けている限りPOW+1。もし手放して莉紛失すれば不運を招きPOW-1。 POWの増減により、幸運は変化するが、正気度ポイントは変化しない。 →所持している幸運のお守りについては後述。 4-8「大切なもの」（+40P) 他人には価値のないものだが、大切な品物をいつも身に着けている。 失った時には1/1ｄ8正気度ポイントを失う。 →所持しているものついては後述。 -----------------以下シナリオネタバレ配慮なし--------------------------------------------------- ＜性格など＞ 明るく温厚だが、殺人を生業にしているだけあって、 倫理観というものが皆無で、どこか人間として大事なものが大変欠落している。 ひとことでいえば、サイコパス。 本人曰く「そんなもの、生まれた時からもちあわせてないけど…」。 殺し屋稼業については、相方と会う前から行っていた。 大学に入学した直後に両親が目の前で殺されている。 【奪われたのなら、奪っていい】彼が殺人鬼として覚醒した瞬間だった。 目の前で起きた惨劇に自分の中の何かが壊れたのかもしれなかったし、もともとあったその何かが呼び起こされただけかもしれなかった。 初めて手を掛けたのは、自分の両親を手にかけた強盗だった。 そのときは正当防衛として事件は処理されており罪には問われていない。 両親を亡くした彼は、学費を賄うために所謂代理殺人をして生計を立てていた。 人の命を消耗しながら、人の命を救う術を大学で学んだ。 だが、彼が学んだ医学的知識や技術は他者を救うためではなく、如何に効率的に他者の命を奪うかに活用されていったのだった。 拳銃や、体術など一通りのことは”やってみたらそこそこできた”が、一番手に馴染んだのはナイフだった。 皮膚を刃先に食い込ませ、引き裂いた時に噴き出す鮮血の勢いが好きなのだ。 根っからの殺人狂である。 倫理観を持ち合わせていない自分も、一度だけ、少しだけ心が突き揺れた瞬間がある。 それは、４年前相方の涙を見た時だった。 自分はいつも通り仕事をしただけで、その日も仕事を天才的に手早く完遂して報告へと帰るだけのはずだったのだ。 彼女の両親を、自分がかつてされたように、息をするように奪ってしまったことへの罪悪感は微塵も感じなかったけれど、 彼女の涙は美しかったし、可憐だったし、彼女ごと自分のものにしたいと思った。愛おしい。 その日のうちに彼女を連れて帰った。大事に、丁重にもてなした。 よく、可愛らしいロリータ基調の服などを与えるし、 あまり喜ばれないが、自分が脱がせたいため、下着プレゼントしてを履かせて愉しむこともある。 もとから少女趣味があったのではなく、 『たまたま自分の一緒にいるべき相手が自分より年が１２歳離れていただけなのである』 相方を、家族として、恋人として、自分のものとして、それはあらゆる意味で溺愛している。 彼女を『姫』と呼んで、彼女を第一に動く。 出会った時、彼女の母に残されて持っていたものに対して、それは遺書のようなものかな、と教えたら酷く関心を覚えていたようだった。 遺書に関して、自分は特筆すべき関心を特にいだいてはいないが、彼女が其れにこだわるのであれば、 自分もそれを大事しよう、と今の遺書屋のスタイルに落ち着いている。 幸運のお守り、および、大切なもの、は【彼女にあてた遺書】 -------------------------以下遺書内容------------------------------------------- 親愛なる月姫へ これを君が読んでいるということは俺に何かあったんだろう。 何故なら、俺が自分からこれを月姫に渡すことはないから。 文字を連ねるのは全く得意ではないのだけれど、 君が『遺書』に強く関心を持っているのは知っているから、ほんの嫉妬心で短いが残してみようと思ったんだ。 君に出会ってから、長いようであっという間の月日が経った。 出会ったあの日のことを今まで忘れたことは一度だってないよ。 それくらい、月姫との出会いは俺にとっては刺激的な体験で、大事な思い出なんだ。 君は、両親を奪った俺のことを憎まなかった。俺も奪われた側だけれど恨みは微塵ももっていないのだから、 きっと似た者同士だったのかな、なんて考えたこともある。 ああ、言葉にするのは難しい。 いつもなら、君を愛おしいと感じている心を俺の全てを以てして捧げているところだけれど、 それはもう叶わないのだろうから。 そう思うと、遺書も悪くない。月姫がこだわっていた理由も少し理解できた気がするよ。 俺が残したこの『遺書』は、あの時のように君へ涙を流してもらえるようなものになっているのだろうか。 だったら、心の底から、生きてきて一番うれしいことだよ。 命が終わったあとに生涯で一番のよろこびを感じることになるだなんて、愉快で最高だよね。 最後に。 俺が何を賭けても守りたいと思ったのは君が最初で最後だ。信じてもいない神に誓ってもいい。 運命なんて信じてはいない。俺と月姫が出会ったのは必然だったんだろう。 俺から解放された君はこれからも遺書屋を続けるんだろうか。それとも、また別の道を見つけるんだろうか。 君の人生は俺のものだった。でも、これを読んだ君は、もう、自由だ。 願わくば、これが君に読まれることなく、 君の最後を彩るのが俺であることを。 愛しているよ、月姫。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　不知夜　吉良

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