タグ： のんなな

就職先は幼い頃からの強みを生かして短距離や高跳びを専門としたスポーツ選手に。最初の頃は一人だけ黒人選手で遠目に見られていたが、彼が人懐っこい性格をしていたからかそのうち歩み寄ってくれて、今では他選手にも色々と練習を見てもらっている。 監督にはいつかハウスに戻るかもしれないから長期休暇を貰うかもしれない、と最初に説明済み。勿論やばそうなことはぼかしてある。多分ロイが一緒に来て説明してくれた。 今では朝から夜まで練習、帰りが早ければお土産を買って帰るし、遅ければ忍び足で部屋まで戻る。 性格は少し大人しくなった、事にしたい。がんばりたい。 -------------------------------------------------- 笑顔には裏がある。自分は心を鬼にしてミーシャやロイを護り、メアリを探さなければならないのだ。 これまでのように甘えてばかりではいけない、アシュトンも言っていたじゃないか。いつか、ロイにも嫌がられる日が来るのかもしれない。 それでは嫌だという事で甘える回数を段々と減らしていき、後先考えずに出しゃばっていく真似は避け、人の様子を窺うという力を身に付けた。 しかし歳を重ねるにつれて、ミーシャがどんどん前を歩いていくようになった。それが危ない事であっても。勇気があるのは良い事だし、自分が助けに入って間に合うなら良いが、それも万能ではない。危ないからやめて欲しいと思っている。からかわれるのも楽しい冗談だから何度でも許すけど「本当になる」日が怖い。 ロイはいつまで経っても頼れるお兄さんだ。しかし勉強に没頭し過ぎるのは良くないからきちんと寝て欲しいしご飯も食べて欲しい。もっと自分を大切にして。でも自分たちが頼ってる手前あまり強くは言えない。 ３人の中では最終決定権はロイにあると思っているが責任を背負わせることはしない。 大丈夫、俺がいるから。......なんて、言えたらいいのに。 クリフ（旅人）の時のように、別れはいつ来るか分からない。明日かもしれないという恐怖を、自分でも気が付かないような胸の底に秘めている。メアリの事もあって、別れは、怖い。 しかしそんな時にミーシャの家族が見つかる。ミーシャはこちらに帰ってきてくれるが彼女がいつ向こうに行ってしまうかなんて分からない。彼女にとって、帰る場所があるというのは良い事で、自分は喜んであげるべきなのに、それが素直にできない自分が嫌い。多分全部バレてるけどそれは気付いていない。

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