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『カエラズノケン』 ■HO3：真実の追跡者 君は先の第二次登山隊に非常に注目していた。 しかし、隊に同行した記者は、その顛末を伝える役目を果たすことは無かった。 このままでは、登山史に新たなる｢マロリーの謎｣が残されてしまう。 果たして、彼らは新たなる世界最高峰の頂を踏んだのか否か。 それを確かめるのが、君の目的だ。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 山に恵まれし聖地、信州出身。 世界が誇る登山家、宮下総一郎の孫。お爺ちゃん子。 祖父の影響で山の虜となった空木は十代の頃から登山に明け暮れ、 現在は信州駒ケ岳ロープウェイのスタッフとして働きお金が溜まれば世界の山々へ、という生活を繰り返している。 信州大学山岳部に入りたいがためだけに医学部へ入学。 山は世界の全てを教えてくれ、更に人間の弱さを教えてくれる。 だからこそ、自分を知れる。強くなれる。慎ましく、優しくなれる。 数十年前に現役を退いた祖父は二年前に亡くなったが、彼は病床に伏せながら ｢自分が生きている間にマロリーの謎は解明される｣と信じており、 どちらにしろ死んでしまった彼に初登頂の功績は与えられるべきでないと否定的に語っていた。 と同時にどこか夢を見ているかのようにも見え、空木には祖父のそんな横顔を複雑に思えていた。 空木こそマロリーの謎については否定的に考えており、 登山家にとって初登頂とは偉大な功績である筈で、そこに謎など残してはいけないと思っている。 登頂は、生きて帰ってきて初めて成功といえる。 そんな折、新たな世界最高峰が見つかった。 空木にとってその話題は大きく興味を引いたが、発見当時挑戦するつもりはなかった。 だが、彼らもまたマロリーと同じような結末を迎えようとしている。 許せなかった。 祖父は大層なリアリストで、ロマンチストに山は登れないと豪語していた。 そんな祖父が、最期は夢を見ていた。裏切られたような気持ちになってしまった。 山に夢を見るべきでない。山は簡単に人を殺す。 人を惑わす謎なんてものを残してはいけない。 だから空木は登るのだ。 第二次登山隊の真相をこの目で確かめ、二度と山に謎が残らないように。 現実も見えていない人間が、理想だけで山に登って死ぬことのないように。 ＜応急手当＞＜精神分析＞＜医学＞ ……医学部出身なので。 ＜跳躍＞ ……幼い頃から野山に交じりて竹をとりつつ万のことに使いけり名をばさぬ ＜英語＞ ……世界中の山に登るのでそれなりには。 ＜地質学＞＜博物学＞ ……幼い頃から祖父に自然や山について教わっている。 ＜職業技能＞……省略。 職業技能｢登山家｣参考 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【クリアシナリオ】 2020/10/29 『カエラズノケン』生還 (呪文) 狂気山脈の支配

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