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私は自由でいたかった——— ただどうしようもなく平穏を望んでいた——— そのために力を使うことの何がいけないの———？ FHに所属する天真爛漫なエージェントの少女。 基本だれに対しても人当たりがよく、明るい性格をしている。 だれに害されることもない、平穏な生活を夢見ているという、テロ集団には加担しそうもない少女ではある。 しかし、一方で自らの平穏を守るためであればオーヴァードであろうと一般人であろうと犠牲とすることにためらいがない。 彼女の両親は幼いころになくなっており、親戚の家を転々として生きてきた。 腫れ物に触るような扱いをうけ、家族の愛情というものを知らず、物心ついた時からともにあった異能の力だけが彼女の味方だった。 少女が一人になったきっかけは、当時住まわせてもらっていた家の主人に無理やりに犯されかけたことである。彼は彼女にとっては初めての自分いやさしくしてくれた人物であり、少しずつ信頼を寄せていっていた人物でもあった。 14歳のある日、彼の部屋に入ってしまい、そこで壁一面に貼られた自分の着替え中やトイレの中での隠し撮り写真を見てしまった。怖くなり部屋から逃げ出そうとしたところをいつのまにか入口に立っていた男に捕まり、犯されかけたのある。 男は外面を取り繕うのがうまく、少女の訴えはだれにも信じてもらえなかった。それどころか男を殺そうとした化け物として追い出された。 一人放浪し、オーヴァードとしての力を使いその日暮らしで生きていた。そんな生活を変えたのがFHにスカウトに来た春日恭二だった。 春日恭二のことは年の離れた兄か叔父のように思っており、家族同然の生活をしていてなついている。

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