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彼女の愛情は歪んでいる。それは優しく、執念深かった。その悍ましい愛の片鱗が現れたのは幼い頃飼っていた犬の死だった。四六時中離れず、本当に大好きだった犬が死した時彼女は本当に悲しんだ。涙が出なくなった後も遺体を離すことが出来ず、遺体とともに寝て、ついに腐敗が始まった後も離れなかったために最後は父親に引き剥がされたのだった。埋葬されても愛犬への恋しさがぬぐえず、墓の前で一日中過ごし、家族や近所から君悪がられていた。だが、そんな彼女にも救いはあった。それは彼女の唯一の姉である、夢月ターニャの存在だった。彼女もまた、歪んでいた。愛を求め、愛を与え、誰彼構わず愛を振舞っていたのだった。夢月ターニャは必死に彼女を支えた。一日中抱きつき、撫で、優しい言葉を投げかけ、自分にできることを全身全霊で行なっていた。そしていつか、彼女は社会に溶け込めるほどに安定して言った。だが、それとともに問題も発生していた。それは夢月ターニャへの異常なまでの執着心、依存心だった。ろくに離れることも出来ない。だが…いつか、夢月ターニャは謎の失踪を遂げたと言う。「大学の集まり」から帰ってくることなく、一切の連絡も付かず、彼女の心は崩壊した。砕け散り、バラバラになった心は溶け、再構築された……彼女の性格は献身的で、自分でできることならなんでもしようとする。そして再構築された心は、全てを受け入れる…自分から離れないのならば、彼女はどんな要求でも飲むだろう。それほどまでに、彼女は愛に飢え、離れたくない。彼女の外見は完璧だ。だが、心はどうだろうか。ヤンデレ、メンヘラ。彼女はそんな言葉では収まりきらない様な、不思議な心を持っている……もし、あなたが彼女を助けるのであれば、彼女はあなたを失わない様に……なんだってするだろう

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