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特徴:バイリンガル、予期せぬ協力者(75) 職業特記事項:オカルトを信じている人に対する言いくるめ、説得に+10%のボーナス。 (魔術師の「訓練」によりPOW+3。加齢による能力値増減によりCON-2、EDU+3。) 二万円沙舞琉と美鬽流の母。正式な名は"Σοφια Μερκούρη"と表記する。 詩聖が世界中を飛び回り、神や魔術の実在について調査を進めていた頃の話である。さまざまな知識を身に付ける旅の道中、ギリシャへ降り立った彼はそこで運命的な出会いを果たす。 彼が出会ったのは、どこか常人離れした、異質な存在感を放つ一人の女性であった。名をソフィアといい、この世に存在するあらゆる魔道書を目的に旅をしているという。そう、彼女はまさに彼が追い求めていた、魔術の実在についての手掛かりを握る人物だったのである。 彼女は貪欲な好奇心を持ち、また極めて優秀な頭脳を備えていた。ここ最近、「エラとウロコのある人間を見かけた」「翼と鉤爪を持つ奇妙な生き物に襲われた」など、不可解な生物の目撃情報が相次いでいることを耳にしていた彼女は、その実態を明らかにするために活動していた。そしてその過程で、そういった不可解な生物を従属させたり召喚したりできるという呪文の存在を知り、それらに強い関心を示すようになったという。 彼女は呪文の書かれた魔道書を求めて世界中を飛び回り、独学で数多くの呪文を学んだ。また、知識だけでは飽き足らず、実際にそれらの生物を呼び寄せる方法を試すことも多々あったという。人並外れた精神力にも恵まれていた彼女は、たびたび召喚や従属を成功させ、あらゆる不可解な生物と実際にコンタクトを取っていっては自らの知的好奇心を満たしていった。 そんな中、ソフィアは詩聖と出会う。彼女は、彼が耳にした謎の声、彼にかけられた呪い、死者を蘇らせる方法などの話に強く興味を惹かれ、自らの魔術師としての知識を提供する代わりに旅に同行させてくれないだろうかと申し出た。詩聖は申し出を受け入れ、こうして彼女は彼の旅に加わることになった。持ち前の頭脳に加え、言語取得能力に長けていた彼女は、詩聖と旅を続けるうちに自然と日本語を身につけていったという。 二人はその目的から色々な教団から目を付けられ、また理解がしがたい化け物達……彼女が実態を調査していた不可解な生物と戦うことも多かった。しかし、詩聖の格闘センスや彼女が操る魔術によって、命を危険に晒しながらもなんとかしてそれらの死闘を乗り越えていった。 彼女は旅を続ける中、しだいに詩聖自身にも惹かれていき、そのまま二人の息子を授かった。しかし、大切な息子達を危険な目に遭わせるわけにはいかず、二人とも二万円家に預けた状態で旅を続けた。愛する息子達とは電話や手紙で連絡を取り合い、定期的に会いに行くこともあったという。 二人目の息子、美鬽流が生まれてから18年。彼女は大学に合格した彼を祝福するため、詩聖と共に日本を訪れていた。 ……家族4人でディナーを食べに行った帰り道の出来事であった。綺麗な夜の海をバックに記念写真を撮るため、車にカメラを取りにいった詩聖を待っていたソフィアは、そこで恐ろしいものを目にしてしまう。いるのだ。エラとウロコを備えた人間のような生物……深きものが。どうしてこんなところにまで……ダゴン秘密結社からの差し金だろうか。深きものは徐々に自分たちの元へ近づいてくる。このままだと家族が危ない。 彼女は息子2人をその場から逃し、過去に従属に成功していた忌まわしき狩人を召喚した。そこにいた深きものを血の生贄として捧げようと考えたのである。しかし何が起こったのか、なんと狩人はソフィアを襲い、そのまま姿を消してしまったのである。その時、危険をいち早く察知し、すぐにその場を離れていた沙舞琉は彼女の悲鳴を耳にするだけに留まったが、一方で出遅れてしまった美鬽流は彼女が襲われる瞬間を直で目にしてしまい、パニックを起こして失神してしまった。悲鳴を聞き、急いで駆けつけた詩聖であったが、彼女と狩人は既に姿を消してしまった後であった。彼は気絶した美鬽流を沙舞琉に預け、何とかして深きものを討伐し、その場を収めた。それはあまりにも悲しく、凄惨な出来事であった。 事件以来、沙舞琉は母の記憶を風化させまいと、母の最期の声を想起させる「悲鳴」を求めて人前で服を脱ぐようになってしまう。また、美鬽流は精神を病み、あの日の衝撃を打ち消し忘れさせてくれるような激しい音楽に手を出し始めたという。

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