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〇構造・クオリア 一言で言うと、人間の骨格に多数の眼球を内蔵した化け物の身体。 頭部や消化器系をはじめ、表層と基礎機能こそ通常のドールと変わりないが、内側には臓物や血管の類は敷設されてすらおらず、骨と筋肉、そしてあまりにも多くの眼球で構成されている。 骨のレールに沿ってポンプのように筋肉を動かし、数多内蔵された目玉を動かす事ができ、また、切れ込みに沿って体内の眼球を押し出し/収納する事ができる。その肉体操作は「機能」というよりは、ヨガのようなストレッチや、ペン回しのような「技術」に近い。 複数の眼球はそれぞれ内部の粘菌コンピュータがモクレンと「接続」し、視覚情報を提供する子機としての役割を果たしており、またある程度自律的に動ける。体表から10ｍ単位で離れても機能を維持できるが、肉体から離れての挙動は不安定で、多くの場合ほんの数秒から数分で「接続」が途切れる。 上記の身体構造により、通常 鏡やカメラといった外部装置を用いなければ経験する事のない「自分で自分を見る」「自分の体内を見る」といった認識に加え、「眼窩以外の位置に視界がある」「自分がここにいるにも関わらず、自分が離れていく」といった視野を日常的に得ている為、『そのような状況でも自他の座標を更新・認知し続ける、突出した空間認識能力』を獲得していると同時、『相対的な座標以外の形での自己認識ができない、という精神面の脆弱性』を抱えている。 具体的には、遠近内外問わず、俯瞰的かつ多角的な視野で周囲空間を把握し、対応・アドバイスができるが、一人になると「自分がどこにいるのか分からない」といった不安を抱く為、なりふり構わず孤独を忌避する。 〇人格 一言で言うと、おねえちゃん。 人並みの好奇心はあるが「この危険な世界では、安全な所でみんなでいられたらそれでいい」という後天的インドア派であるが、同時に「外から目を背けて自閉するのは狂気に繋がる道」だと、理屈では理解している。 視野が広い(物理)為、それらを以てこの世界の危険から少しでも姉妹を扶けんと、己を律している。時には厳しく怒ることも必要。大丈夫。私はやれる。やれる。大丈夫。 〇好きなもの ・好きな食べ物はショートケーキとカルボナーラだが、後者はあまり人に言いたがらない。 刺激があるものや、食感が多様なものを食べると『疲れる』為、まったりとした、均一な食感で、スパイスなどが控えめなものを好む。 つまりカルボナーラで言うと玉子・チーズ・生クリームを使い、麺はアルデンテではない柔らか茹で、仕上げに胡椒などをかけないものを好む……ので、「カルボナーラが好き」と言うと周囲から顰蹙を買いがちな為だ。 ショートケーキに関してはフルーツの酸味や甘味、スポンジの食感と生クリームなどが「『疲れ』よりおいしさが勝る」上限のライン、という事であり、フルーツタルトやパイの類はアウト寄り（生地や焼き面の固さとフルーツの食感の差異などに疲れる）。 舌が鈍い訳ではない為、概して高品質でシンプルなものを好む。カレーは甘口まぜまぜ派。 ・身に付けるもの 食の好みほど困る事は少ないが、こちらも刺激の少ないもの。素材は化繊より綿、サイズはタイトよりちょうど。刺繍やレースなどは好物だが、肌に当たる部分には控えたい。でもおしゃれは我慢だし……。 一方、肌身に付けるものでない場合、その選択はシンプルの限りではなく、通学鞄にはショッピングに行くたび無際限に増えるキーホルダーを、2～7個程度、日替わりでつけていた。話しかけたり おままごとをする性質ではなかったが、頭の中にはそれらのキーホルダー達が交流する関係図やストーリーが存在していたようだ。 カワイイ！とカッコイイ！でどこまでもいける。悲劇なんて、いらない。 〇スキル・パーツ挙動 ・数多の眼球による俯瞰的な空間認識と、それによる危機回避・最適行動の提示 【俯瞰視】(先読み) 【天眼】(看破) 【数多の視野】(数多の手管) 【てのめ】(よぶんなめ) ・身体内部の眼球　モクレンの眼球は、粘菌コンピュータを少量搭載した子機であると同時に分節した自己であり、瞼を持たないそれらは、体内の暗闇で「休息」し疑似的な「瞑想」を得ているが、それらの「休息感」が本体にいくらかフィードバックされている。 【格子の目】(時計仕掛け) 【瞑想】(カンフー) 【むねのめ】(しんぞう) 【インサイト】(リフレックス)　内なる目(物理) ・体内を移動させた眼球を、身体各所から射出、身体から離れた視野の獲得や、直接干渉を可能にする。 【百目】(死人の流儀) 【アイコンタクト】(アームバイス) 「アイコンタクト(物理)」多めにリソース（粘菌コンピュータ）を振り分ける事で、微小な物理干渉能力を獲得した眼球を射出。場合により干渉対象自身よりも近くで事象を観測する事で、最小の動きで最大の効果を発揮する。 【アイ・スピーク】(ボイスエフェクト) 「目は口ほどに物を言う(物理)」 多めにリソース（粘菌コンピュータ）を搭載する事で、通信機能を持たせる。他の機能と同じく、体外での有効活動時間は数秒～数分がせいぜい。 ・その他 【マグノリア】(エンバーミング) ばぁ。

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