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■どうまえ だいな（堂前 大那） 男｜27歳｜元大学生｜密室のパスト HO：能天気 ＜大学教授＞ベース ■特徴表 24：愛書家｜＜図書館＞＋20 44：動物に嫌われる｜[1d6*10]→30％を＜物理学＞に振り分け ■性格 能天気。監禁されていることをさも他人事のようにとらえている。勉強家らしく、閉じ込められてからも暗算や論理パズルを日課のようにやっている。泣き虫にもしりとりや心理テスト、哲学ディベートなどを頻繁に持ち掛ける。また、愛書家でもあるため過去に読んできた本のあらすじを千夜一夜物語のように毎晩泣き虫に読み聞かせている。ジェスチャーも図式も使えないため口頭の説明だけでものごとを説明するのは案外難しく、うまく説明できるよう試行錯誤を繰り返しているうちに母国語が成長したってことで・・・。監禁されて最初に行ったのは目いっぱい開いた片手の手のひら約20センチを定規代わりにした大まかな部屋の採寸。頭おかしいんかな？ 最初のうちは 「……誰か、いる？ いるよな。あはは！わり、小声で話すの慣れてなくて！オレ堂前大那っつーんだけどさ、お前は？」「いやマジ困るよな～、もう今日で5年と287日だべ？ えっ、覚えてんのキモい？ 」「じゃあじゃあ、これはどう？両端が同じ高さで、中央が鈍角に曲がった正対称のV字のレールの片側から、小さなボールを転がすと、ボールはどこまで転がっていくと思う？……うんうん、なるほどなるほど！正解はな～」「な、オレこんな感じであんま面白い話とかできねーけど、お前は楽しい？ ……そっか、そっかあ！オレもお前がいてくれてマジでよかった！」 ■以下、【密室のパスト｜HO：能天気】ネタバレ ■ ■ ■ ■ 教育に熱心な母親の元、抑圧された幼少期を過ごす。家と学校と塾の往復以外の外出は原則許されず、友人もほとんどいなかった。開業医の父親は忙しく、滅多に顔を合わせることはなかったが、遠い昔に酒の席で「東大に行けない奴は死んだ方がいい」と笑いながら話していたことをよく覚えている。歳不相応に遊ぶこともなくままならない日々を送る中、ある下校時、なんだかイライラして近所の家の植木鉢を蹴ったら、その陰にあった金魚鉢も倒してしまった。暑い夏のアスファルトの上で跳ねる金魚を見ているうち、聞こえもしない焼ける音が聞こえてきた。これだけ暑いなら金魚も焼き魚になるはずだ。魚は頭にいいから。母さんもそういってた。この日大那は授業中に居眠りをした罰として昨日の朝から何も食べていなかった。そうしてなんとなく拾い上げたそれを口に入れた。口の中でびちびちと跳ねるそれをどうにか噛みつぶしても生ぬるくて冷たくてかたくてぬるぬるしていておいしくはなかったが、小さな生き物一つでも自分の意のままにできたことがうれしかった。その後住人に壊れた植木鉢を見つかって怒られ、同課家にだけは知らせないでくれと泣きながら土下座して謝った。幸いその日はそれ以上のお咎めを受けることはなく、無事に帰宅することができた。住人は側溝にでも落ちたのかと金魚を探したが、金魚はどこにもいなかった。 それ以来、「生きた何かを口にする」ことを楽しむようになった。殺すほどの罪悪感はなく、ほどよい全能感に満ちた行為であるそれで精神的に安定することができた。主に食していたのは虫。監禁されてからは加熱処理された食品ばかりなのが不満だった。そうなると必然的に「生きた何か」である泣き虫を食べたくなっていった。 監禁から半年たったあたりから、泣き虫のみに焦点を絞って必要以上にかわいそうだといつくしむことで、被害者は泣き虫のみであり自分はいつか泣き虫を食べるために泣き虫が育つのを待っているだけだと思い込むことにした。大那にとってこの暗闇は泣き虫を育てるための家で、少なくとも10年は泣き虫が育つのを待つことにした。現在は10年後のごちそうの準備の最中である。そう思い込んでいる。 ■参考 解離性障害 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A7%A3%E9%9B%A2%E6%80%A7%E9%9A%9C%E5%AE%B3

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