タグ： 021342

FHエージェントの青年。160cmあるかないかの身長に今時の若者のような服装、そして真っ白な銀髪から、少年のようにも見えるが、21歳。コードネームは「ジグザグ」。これは自らが受け継いだ暗殺術の名称そのものであり、髪から作り出した不可視の裁断糸で遠距離から相手を拘束、切断する。隠密にも優れ、その能力から暗殺任務を得意としてきた。幼少期から人間の扱いをされずに育ってきたが、とあるUGNの要人を暗殺したことから、エージェントとして自由な身分を与えられた。現在の趣味は読書と酒。居酒屋川内は行きつけの店である。 幼少期から長年に渡る過酷な環境下での生活で、精神的に完全に「擦り切れて」おり、それでいて逆に安定してしまっている変な奴。PTSDどころか日常の価値観としては非常に無難かつ穏当。ただ、自身の境遇の凄惨さを客観的に理解しながらもそれに何らの強い感情を抱けないという点で壊れており、その点は本人も自覚している。一方で他人の痛みを理解出来ないことそれ自体に葛藤することもあり、色々な意味でアンバランスな存在。かつての仲間もみんな死んでしまったが、自らの人生についてはそれなりに前向きであり、欲望でもある<居場所>の所在について、日常を送りながら、たまに死にそうになりながらも少しずつ探していたりしている。みんな、俺は元気だぞ。この前は女子高生に罵られてアンチマテリアルライフル撃ち込まれたりした。なんで生きてんだ？ ※伊織誕生秘話 伊織を作り出したのは「市井遊馬」というFHエージェントである。元々UGNで教官を勤めていた彼女は、数々のチルドレンを我が子のように育て、そして死んでいくのを見る中で、ある願いを抱くようになった。すなわち、「悲しみのない人間を作ること」。人がロイスの昇華によりジャーム化を食い止める心理的作用を、人工的に作り出した上で完璧に制御する。『人形士』の側面も有していた彼女は、レネゲイドの力を利用することで、自らの手で子供たちをそうあらしめることが出来ると考えた。これが彼女の計画の発端である。 しかしそんな計画が穏当に収まるわけがなく、理論はやがて「人格の人為的な融解と再構成」の必要性に向かい、その第一段階として「糸が切れても動き続ける、完璧な自律人形の作成」が要求された。つまり、一度ぶっ壊してその後に糸を通すのである。実験の課程で多くの優秀な戦闘兵器が生まれ、また多くの子供たちが犠牲となった。必要な環境を求めてFHに移り、活動を続けるも失敗が続く。遊馬も自責に追い詰められていき、ラストナンバーの失敗を最後に、プロジェクトは凍結。市井遊馬は失踪する。その数年後、UGN時代の教え子である萩原子荻に殺害され、辻崎伊織という個体だけが残った。 その失敗とは、「優しさを残した上で殺人マシーンとして完膚なきまでに完成させてしまった」こと。そして、「その失敗作を自ら殺処分出来なかった」こと、である。市井遊馬は自らの行いを悔いて苦しみ抜き、それでも子供たちを最後まで愛しながら死んでいった。ジャームとなることは許されなかった。 伊織は萩原子荻との戦闘において事実の概要を知るが、詳細なプロジェクトの内容や、胸中まではついぞ知ることがなかった。それを聞いたらどうなっていたのか。それは彼のみぞ知る。俺もわからナイ。

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ